グローバル採用で高い技術力を保つ!株式会社エクサウィザーズ

G Talent/GitTapでは、グローバル人材の採用を通じて、多くの企業様を支援させていただいております。エンジニアの採用がますます困難になる中、注目されているのがグローバル採用」です。しかし初めての取り組みで、なかなか導入まで踏み切れない企業様も多いのではないでしょうか。本特集では「グローバル採用の実情」や「活用のための取り組み」を、グローバル採用の先進企業にインタビュー。グローバル採用をご検討中の企業様に、ご参考いただければ幸いです。第三回目となる今回は株式会社エクサウィザーズ 人事部エンジニア採用をご担当されている、佐藤様にお話を伺います第1回目2回目はこちら

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―貴社の事業内容について教えてください。

当社は、「AIを用いた社会課題解決を通じて、幸せな社会を実現する」をミッションとして、2016年に設立されたスタートアップ企業です。超高齢社会に代表されるような社会課題を解決するために、AIを使ったソリューションや自社サービスを提供しています。

その一つであるAIプラットフォーム事業では、顧客の経営課題解決に向けたAIプラットフォーム「exaBase」を基軸にAI/DXプロジェクトを行っており、国内時価総額トップ100社の半数以上を含む500社超の企業にソリューションを提供してきました。

もう一つのAIプロダクト事業では、AIプラットフォーム事業を行う中で抽出した汎用的な業界や社会課題を解決するためのAIプロダクトを開発・提供しています。

AIの理解促進から、企画・設計、開発、運用に至るまでワンストップで実行し、さまざまな業種で利用可能なSaaSのAIアプリケーションをはじめ、各業界の課題解決に応用可能なAIアルゴリズム・APIなど、AI/DXに関わる100以上の豊富なアセットを組み合わせることで、迅速なAI導入から共同でのサービス開発まで幅広いニーズに対応しています。

2019年では約100名だった社員数も、現在はグループ会社を含め約320名(2021年12月末時点)にまで成長しました。2021年12月23日の東京証券取引所マザーズ市場への上場を機に、当社に集まる多様な人材の力を結集し社会課題解決に向けたさらなる事業拡大に取り組んでいます。

―外国籍社員を採用するきっかけは何だったのでしょうか?

元々はソフトウェアエンジニアの採用に難易度を感じたことがきっかけです。当社では黎明期より外国籍社員の採用を行っておりましたが、当時は特に日本語能力の要件が強かったため、バイリンガルのエンジニアの採用から開始した経緯があります。

現在、外国籍社員の割合は全社員の約20%で、エンジニアのみで見ると35%前後、ソフトウェアエンジニアでは50%を超えている状況です。イギリス、ベルギーをはじめとするヨーロッパ圏や中国、インドなど、優れた技術力を持つさまざまな出身国のエンジニアが活躍しています。

国籍や人種に関わらず技術力重視で人材採用を行うという方針は、エクサウィザーズの創業者であり代表を務める石山洸の前職での経験にも基づいています。単身でアメリカに行き、現地でAI研究所を設立した石山は、当初より海外の先端技術分野で活躍する人材をリサーチャーとして積極的に採用していました。

高い技術力を守っていくためには日本に限らずより広い視点で人的資源を捉え、求めるスキルを持つ人材を採用することが得策であると考えたためです。こうした経緯のもとに、当社でも設立当初から外国籍社員の採用を行ってきました。

最たるメリットは、技術力の高い状態を保てること。

―外国籍社員を採用するメリットはどんな点にありますか?

外国籍社員を採用するメリットはさまざまにあると思いますが、一つ挙げるとしたら、国内のみならず海外の人材市場にも目を向けるとおのずとターゲットが広くなるので、より高い技術力を持つ方を採用しやすくなると思います。

当社の場合は外国人人材の中でもエンジニアに軸足を置き、募集するポジションに求める技術力を持つ方を採用することで、技術力の高い状態を保つことができています。何をもって技術力の高さを評価するかにも依りますが、コンピューターサイエンスに関する基礎的なリテラシーがしっかり身に付いていて、それを実践できていることを一つの指標として重視しています。

―その逆に、苦労したことや大変だったことはありますか?

例えば日本と海外における税金の仕組みの違いについて説明するのは採用担当者として苦心する点ではありますが、外国籍社員の採用に関して特に大変に感じたことはあまりないのが現状です。外国籍社員は日本人社員に比べて転職サイクルが早い、給与交渉が激しいという話を聞いたことがありますが、そのようなイメージはありません。

また、給与に関しては交渉を前提に設計していないので、文化的背景によっては選考段階で候補者の方にはあらかじめそのようにお伝えしています。理解していただける場合が大半で、それをポジティブに受け取っていただき、採用につながってくるという側面もありました

外国籍社員の活躍が、
ダイバーシティ&インクルージョンのさらなる意識醸成のきっかけに。

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―外国籍社員の採用後に得られた効果や変化について教えてください。

当社では2019年10月頃から一定数以上の外国籍社員を採用するようになりました。その頃から現在に至る大きな流れとして一つ言えるのは、チームリーダーやマネージャーとして活躍する外国籍メンバーが徐々に増えてきたことです。

これは、ひとえに彼らが成果を上げてきたことに依るものですが、こうした変化に伴い、彼らの元にさらにグローバルなメンバーをアサインできる体制になってきたことからも、最近では社内でもダイバーシティ&インクルージョンの意識をさらに高めていこうという機運が高まっています。

エンジニアのマネジメントチームや自身を含む人事採用担当者は外国籍社員と関わる機会も多いため、人材の多様性を認めて活かすことにおいてはかねてより意識を持ち、改善すべきことに関しては検討を重ねながら必要な施策をつよう努めてきました。

そして今後も、異文化理解を含めてダイバーシティ&インクルージョンに対する根本的な理解を深めるための取り組みを推進していきたいと考えています。

真の意味で多様性を互いに尊重し、認め合い、共に活躍・成長することができる職場環境を実現することは、外国籍社員を含めるすべての社員がより安心して働ける環境を作ることと同義だと考えています。これまで以上に面白い化学反応がいろんな形で起きてくると思うので、尽力していきたいと思います。

―G Talent を導入いただいたご感想をお聞かせください。

G Talentからは、2019年から現在までに、外国籍のITエンジニア7名をはじめ、人事、セールス2名の計9名をご紹介いただき採用に至りました。そしてこのインタビューを回答している当日、嬉しいことに10人目となるグローバルテックリクルーターの採用が決定したところです。

複数のエージェントから外国人人材をご紹介いただいてきましたが、G Talentの成約率は常に上位を占めている状況です。コンスタントにお付き合いさせていただく中で感じているG Talentの強みは、他とは一線を画するユニークなタレントプールが形成されていることです。

これまでに当社がG Talent経由で採用したエンジニアを例に挙げると、モバイルエンジニア、ロボットエンジニア、機械学習エンジニア、ソフトウェアエンジニアと、広範にわたり特定の職種に限られていないことが特徴的です。

日本国内においてもエンジニアの採用は競争が極めて激しく、引き合いが強い人材の場合は複数社から紹介を受けることもありましたが、G Talentからはその逆に、「一体、どうやってこんな希少な人材を」とお聞きしたくなるような方をご紹介いただくこともあります。

この背景にはエクサウィザーズという企業に対する解像度を高めながら、我々が言語化できていない部分までを丁寧なヒアリングによって汲み取り、最適な人材を選び取ってくださっているコンサルタントの方の存在があるのだと思います。

現在ではスキルの掛け合わせが多いようなニッチなポジションを採用する必要がある場合には、すぐにご連絡しています。今後もG Talentならではのタレントプールをぜひ強化していただきたいと思いますし、大きな期待を寄せているところでもあります。

外国人人材の採用も、「会ってみること」からすべては始まる。

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―最後に、外国籍人材の採用を検討されている企業の方にメッセージをお願いします。

企業によって状況はさまざまに違うと思いますが、特に技術サイドにおいてはバイリンガルの人材を採用するなどしてソフトランディングしていく方法もあると思います。

初めて外国人人材を採用する場合は気に掛かる点が多いかもしれませんが、実際の採用体験を通じて感触を掴んでみるのも一つのやり方だと思います。募集をかけてみて、求めるスキルや経験を持ち最低限のコミュニケーション能力としての日本語を話せる方が応募してきたら、日本人社員を採用する時と同じように、まずは会ってみることから始まるように思います

当社では日本と海外の両方の人材を採用していきながら全体のバランスを保つことを大切にしてきましたが、外国人人材の採用はさまざまな意味で得るところの多い施策の一つであることを実感しています。その経験から、前向きに検討してみる価値は十分にあるということは胸を張ってお伝えできると思います。

インタビューを終えて

国籍にかかわらず「高い技術力をもつ人材」が集まる企業となられた背景には、バイリンガル人材から採用をはじめ、これまで積み重ねてこられた採用ノウハウがあるとわかりました。前例が少ないからこそ、「実際の採用体験を通じて感触を掴んでみる」ことが大切です。株式会社エクサウィザーズ様の採用ノウハウ、人材活用の取り組みを、グローバル採用をご検討されている企業様にぜひご参考いただければ幸いです。

G Talent/GitTapでは、企業様のグローバル人材採用をご支援しております。各サービスの詳細は、下記バナーからご覧いただけます。またエンジニア採用の悩み、グローバル採用のコツなどございましたら、お気軽にご相談ください。