転職を予定している外国人のための面接マナーガイド!

日本人でも緊張してしまう面接には、実に多くのマナーがあります。書類選考を通過し、やっとの思いで掴んだチャンスを失敗に終わらせないためにも、面接マナーの攻略は必須といえます。ここでは、これから転職を予定している外国人エンジニアに向けて、礼儀や作法を大事にする日本文化の象徴ともいえる面接マナーについて詳しく解説していきます。

面接を成功に導くための心得

日本では、外国人採用を行う企業が年々増えており、2019年には外国人労働者数は、1,460,463人と過去最高値を更新しました(※厚生労働省『外国人雇用状況の届出状況まとめ』より)。しかし、国内全体でみると実績はまだまだ少ないのが現状です。面接官は「日本の文化や自社の組織風土に順応できるのか」を気にしているので、なぜその企業に応募したのかなどの動機を伝えられるようにしておきましょう。

また、日本の面接では服装にも気をつける必要があります。ポイントは「清潔感」があるかどうか。基本的には、スーツ着用がルールとなっています。香水のつけ過ぎにも注意が必要です。身分証明書や印鑑、緊急連絡先や現地までの道のりなども確認しておきましょう。万全の準備を行うことは、面接を成功させるための重要な第一歩です。

面接マナー①:受付・控室

面接当日にまず大切なのは、ゆとりをもった行動をとることです。面接会場に到着するまでに十分な時間を確保することで、遅刻の防止はもちろん、志望動機や自己アピール、募集要項を改めて把握するなどの事前確認ができます。また、電車遅延の回避や忘れ物をしてしまった際の対応も可能になります。

5分前行動が日本での面接マナー

日本人は、時間に対して非常に厳しいのが特徴です。待ち合わせの時間を少し過ぎただけでも、ルーズな人という印象を持たれてしまいます。そのため、面接会場には遅くとも5分前には到着するようにしましょう。この際に、最終的な身だしなみのチェックをしておくと尚のこと安心です。ちなみに、時間に余裕をもつことが大切だからといって、早すぎる到着もマナー違反となってしまいます。もし約束の時間まで大幅に時間が空いてしまう場合は、周辺で待機してから会場に入りましょう。

遅刻厳禁!もし遅刻するときは連絡を

大前提として、遅刻は厳禁です。体調が優れないなど、やむを得ず遅れそうなときは応募時の連絡先や採用担当者に必ず電話を入れましょう。交通機関で遅延が発生してしまった場合も、その時点で早急に連絡を入れ、念のため遅延証明書を駅員やネットから入手しておくといいでしょう。こういった臨機応変な対応を慌てず行えることも、社会人としてとても大事なことです。

受付での対応も面接

面接会場に着いたら、コート類は入り口で脱ぎます。スマートフォンなどの音の出る機器の電源も必ずオフにすることを忘れないようにしましょう。受付では、「約束の時間」「来社理由」「自分の名前」「担当者の名前」をしっかりと伝え、担当者が来るまで待ちます。受付の方がいない、担当者を呼び出す電話(内線)などがない企業の場合は、近くにいる社員に「お仕事中に恐れ入ります」と声をかけ、面接に来た旨を担当者に伝えて頂きましょう。面接前とはいえ、受付時の受け答えや姿勢などをチェックされている場合があるので、すでに面接が始まっているという心構えが肝心です。

控え室では呼ばれるまで静かに待つ

日本企業の全てではありませんが、面接を行う前に控え室として応接スペースや通路の椅子に通されることがあります。その際は、他の面接者がいるケースもあるので、スマートフォンの操作や飲食はせず、面接でのイメージトレーニングなどを行いながら、名前を呼ばれるまで静かに待つようにしましょう。

面接マナー②:入室時

受付、または控え室から面接室へ案内された際は、焦らずにゆっくりと入室するようにしましょう。この時、落ち着きがなかったりするとマイナスのイメージを持たれてしまうので、深呼吸をして心を落ち着かせるなど、余裕をもつようにするのがポイントです。

入室前にドアをノック

面接官から名前を呼ばれたら、軽くドアを3回ノックします(2回はトイレなどを確認する際のノック数なので注意)。また、企業により面接官が先に入室している場合と、面接者の後から入室してくるケースがあります。後者の場合は、案内係から「後ほど担当者が参ります」という指示があるので、聞き逃さないようにしましょう。

面接官に「どうぞ」と言われてから入室

ノック後はすぐにドアを開けてはいけません。「どうぞ」の声が掛かってからゆっくりとドアを開けます。もし、最初のノックで面接室から応答がない場合は、改めてノックをして反応を待ちます。それでも応答がない場合は、こちらから「失礼いたします」とひと言発してからドアを開けましょう。

入室したら静かにドアを閉める

面接室に入ったら、そのまま席に進むのではなく、入室と同時に体をドアの方に向き直し、内側のドアノブを持ちながら静かに閉めます。体をドアの方に向き直さず、そのまま手を後ろにしてドアを閉めるのはマナー違反となるので注意が必要です。

座る席は下座

日本のビジネスシーンでは、上座と下座と呼ばれる座席位置がとても重要視されます。上座とは、出入り口から一番奥の席のことを指し、下座とは出入り口に最も近い席のことを指します。面接シーンにおいても同様で、先に面接官がいる場合は案内された席に座れば問題ありませんが、後から面接官が入室するケースでは、下座の席の横に立って待ちます。案内係から席を指定されたり、着席して待つよう指示を受けた場合はそれに従いましょう。

挨拶と一礼を忘れずに

入室したら椅子の横に立ち、正面を向いた状態で名前を名乗り「本日はお時間を頂きありがとうございます。よろしくお願いいたします。」と挨拶をしてから、必ず一礼しましょう。その際、男性は手を体の脇にそろえた状態、女性は手を体の前にそろえた状態でお辞儀をします。面接官が後から入室するケースの場合も、立ち上がって同じように挨拶をしましょう。

面接マナー③:面接中

挨拶を終えたらすぐに座らず、面接官から「どうぞ」と勧められてから椅子に座ります。挨拶の際に名刺を渡された場合は、両手でしっかりと受け取り、軽く内容を拝見したうえでテーブルの左側に丁寧に置きます。面接官が複数の場合は、座っている順番に合わせて名刺を置くのがルールです。また、面接中にメモを取りたい方は、手帳や筆記用具をカバンの取りやすい位置に収納しておくと良いでしょう。なお、事前に応募書類を持参するよう伝えられている場合は提出を求められるので、併せて準備しておきましょう。

背筋を伸ばして姿勢を正す

面接中は姿勢も見られます。背筋をしっかりと伸ばし、両手を軽くひざの上に乗せておくと印象がよく映ります。緊張するとうつむきがちになる方や、視線をそらしてしまう方が多いので、目線はしっかりと面接官の方に向け、目を見て受け答えするように意識しましょう。

明るい表情でハキハキと受け答え

肩の力を抜き、優しくにこやかな表情でいることが理想的。かしこまりすぎて無表情にならないように気を付けましょう。もちろん、馴れ馴れしい言葉遣いや大声で笑うなどは厳禁。面接官からの質問に応じる際は、相手の話を最後まで聞き、はっきりとした口調で簡潔に答えることがポイントです。分からないことや聞き取れなかった内容は、素直にそのことを伝えましょう。

面接マナー④:退室時

面接官より「これで面接は終わりです」といった終了の旨を伝えられたら、「本日はお時間をいただき、ありがとうございました。」と、椅子に座ったままお礼を伝えてお辞儀をします。その後は、慌てずに筆記用具や書類などをカバンにしまって立ち上がります。名刺を受け取っている場合は、「名刺を頂きます」とひと言伝えてからしまいましょう。

退室時は必ず一礼を

帰り支度が済んだら椅子の横に立ち一礼します。ドアの手前まで移動したら面接官の方に体を向き直し、「失礼します」と再度一礼してからドアを開けます。早く退出しようと焦ることなく、最後まで静かにドアを閉めるように配慮しましょう。

面接会場が見えなくなるまでが面接

退出したからと安心して、スマートフォンを操作したり、ジャケットを脱いだりせずに、面接会場を出てしばらくは気を抜かずに行動しましょう。また、企業によっては面接室の出口やエレベーターホールまで面接官や案内係の方が見送るケースがあるので、出口またはエレベーターに到着したら「こちらで失礼いたします」と一礼します。エレベーターの場合はドアが閉まるまで頭を下げた状態をキープすると非常に礼儀正しい印象を与えられます。

まとめ

ただでさえ緊張する面接。それを異国の地で行うとなれば、不安な気持ちになるのは無理もありません。これまで日本独特の面接マナーについてお伝えしてきましたが、日本人でも100%出来ている人はそう多くいないので、すべて完璧にできなくても大丈夫。安心のお守りとして、今回ご紹介した面接マナーを役立てて頂けると幸いです。大切なのは、事前の準備と、面接を受ける企業にとって自分が有益な人材であることをアピールできるかどうか。その努力と誠意が面接官に届けば、必ず良い結果が得られるはずです。