日本企業でよくあるWeb開発のやり方は?必要な知識・スキルも紹介

日本と諸外国では、Web開発のやり方が異なるケースがあります。日本企業でITエンジニアとしてWeb開発に携わるためには、日本企業でよくあるWeb開発の手法ややり方や日本企業でよく使う知識やプログラミング言語をを知っておくと、仕事がやりやすくなるでしょう。

日本企業でよくあるWeb開発のやり方とは、どのようなものが挙げられるのでしょうか。本記事では、日本企業でよくあるWeb開発のやり方や必要な知識、日本企業でよく使われるプログラミング言語について解説します。この記事を読めば、日本企業でWeb開発を行うために必要な情報を得られるでしょう。日本企業でITエンジニアとしてWeb開発に携わりたい方は、エンジニア業界のグローバル企業が集まる転職エージェント『G Talentをご利用ください。

Contents

Web開発とは

パソコンを使っている外国人

Web開発とは日本だけでなく全世界で共通しているエンジニア業務の一つであり、Webサービス、Webアプリ、Webソフトウェアなどのシステムを開発することです。現在は、Webサービスやクラウドサービスなどを利用してWeb上のシステムを利用することが多くなってきました。低コストで利便性が高いため、オンプレミス型のシステムやソフトウェア開発者よりもWeb系の開発者の需要が高まっているのです。

Web開発者の需要の高まりとともに、日本でもWebエンジニアの需要が高まっています。日本ではWebエンジニアをはじめとするIT系人材が不足しており、外国人Web開発者の需要も高いです。外国人エンジニアの方が日本でWeb開発を行う場合は、日本でよくあるWeb開発のやり方について知っておきましょう。

参考:Web開発とは?Web開発の流れや必要な準備について解説!/発注ラウンジ

【全7手順】日本企業でよくあるWeb開発のやり方

パソコンを持ちながら雑談する外国人

まずは、日本企業でよくあるWeb開発のやり方について紹介します。全部で7手順あるので、一通りの開発の流れとそれぞれの内容について知っておきましょう。

  • 日本企業でよくあるWeb開発のやり方①|要件定義
  • 日本企業でよくあるWeb開発のやり方②|外部設計
  • 日本企業でよくあるWeb開発のやり方③|内部設計
  • 日本企業でよくあるWeb開発のやり方④|開発
  • 日本企業でよくあるWeb開発のやり方⑤|テスト
  • 日本企業でよくあるWeb開発のやり方⑥|リリース
  • 日本企業でよくあるWeb開発のやり方⑦|運用・保守

日本企業でよくあるWeb開発のやり方①|要件定義

要件定義とは、プロジェクトを開始する前に必要な機能や要求条件を明確に定義する作業のことです。どのような画面のWebサイトにするのか、何を実現したいのか、どのようなアウトプットが必要かなどを詳細に定義し、それらをまとめて要件定義書を作成します。

要件がある程度まとまれば、それをもとに必要な予算や人員、プロジェクトの期間などもこの段階で決定します。日本でよくある要件定義として、最初にしっかりと計画を立てるケースが多いです。そのため、後半の工程に進むほどスケジュールがずれ込み作業がタイトになる傾向がよくあると言われています。

参考:システム開発の「要件定義」とは?進め方やコツを解説/発注ラウンジ

日本企業でよくあるWeb開発のやり方②|外部設計

ミーティングをしている様子

外部設計とは、要件定義書をもとに機能や性能、制約条件などを基にして画面設計や入出力仕様などシステムの基本となる設計する段階の作業です。機能要件の外部設計だけでなく、ユーザー数やアクセス数、レスポンスタイムなどの性能要件の外部設計も必要です。

要件の漏れがないよう細かく確認しながら、外部設計を進めていきます。この段階で漏れが生じると後で大きな手戻りが生じるので、確実なやり方で作業を進めるのが大切です。間違った設計でシステムを作ると設計に戻ってやり直しになってしまうため、漏れやミスがないようレビューを繰り返します。

参考:外部設計書と内部設計書の違いとは?作成ポイントまで解説!/株式会社システムイングレータ

日本企業でよくあるWeb開発のやり方③|内部設計

内部設計とは、どのような言語や開発環境で実現するのか、処理の方法やシステムの構造はどうするのかなど外部からは見えない内部的な設計を行う作業です。システム内部の動作やデータベースの構造など、細かな点をしっかりと定義することが求められます。システムの性能面の要件も満たせるよう、無駄のない処理や構造で設計する必要があります。

日本企業でよくあるWeb開発のやり方④|開発

外部・内部設計をもとに、実際にコーディングを実装しながらシステムやプログラムを開発する段階です。システムやプログラムに対応するプログラミング言語を駆使しながら、品質の高いプログラムを作ることが求められます。

日本企業では、モジュールごとに下請け会社に開発が委託されることよくあるとされています。下請け会社に委託する場合は、委託先としっかりと打ち合わせを行い意識のずれがないように対応することが必要です。委託先によってはやり方に違いがある場合があるので、打ち合わせ時にすり合わせを行うこともあります。

参考:WEBシステム開発のプロセス、プログラミング言語、費用などを解説/GALK

日本企業でよくあるWeb開発のやり方⑤|テスト

パソコンとスマホを使っている様子

Web開発には、テストの工程が欠かせません。テストを行うことで、不具合やセキュリティ上のリスクを回避し、要件通りのものが開発できているかを確認することができます。テスト行程は、モジュールごとの単体テスト、モジュールを結合させて行う結合テスト、ユーザーの視点でシステムを動かすシステムテスト、実際のクライアント環境で動作確認をする運用テストなど何段階かに分けて行われます。テストの結果を受けて必要に応じてバグ回収を行い、すべてのテストを完了させるのが必須です。

参考:Webアプリのテスト工程とは?テストの内容と工数について解説/株式会社Desafios

日本企業でよくあるWeb開発のやり方⑥|リリース

①〜⑤までの対応が完了すれば、クライアントのシステム環境にできあがったプログラムをリリースする段階です。日本企業でよくあるリリース作業には、一度にすべてのプログラムをリリースする一斉移行と少しずつ段階的にリリースする順次移行、新旧のシステムを一定期間同時に運用し徐々に切り替える並行運用移行方式の3パターンが挙げられます。どのやり方で移行するかは、システムやプログラムの内容や企業によって異なります。

参考:システムリリースを成し遂げるには?/エンジニアの入り口

日本企業でよくあるWeb開発のやり方⑦|運用・保守

リリースが問題なく完了すれば、最終段階にあたるのが運用・保守の工程です。日本企業でよくある運用・保守の内容は、プログラムが問題なく動くかの監視や日次・月次メンテナンス、必要に応じた設定変更、障害児の対応をなどが挙げられます。システムを利用するエンドユーザーからの問い合わせ対応を行う場合もあります。

参考:ソフトウェア・システムの「開発」「運用」「保守」の3つの仕事内容とは/Hybrid technologies

日本企業でよくあるWeb開発に必要な知識・スキル

複数のパソコンを使っている様子

日本企業でよくあるWeb開発に必要な知識やスキルには、以下の3つが挙げられます。

  • 日本企業のWeb開発に必要な知識やスキル①|プログラミング
  • 日本企業のWeb開発に必要な知識やスキル②|フレームワーク
  • 日本企業のWeb開発に必要な知識やスキル③|データベース

日本企業のWeb開発に必要な知識やスキル①|プログラミング

開発工程でプログラミングを行う場合はもちろん、設計工程やテスト工程を担当する場合にも要求されるスキルがプログラミングです。よくある活用方法が、設計者としてプログラムのレビューを行う際や、テストでバグが発生したときにプログラムの修正部分を確認する際などです。もちろん、プログラミングを行う場合は高度なプログラミングスキルが必要です。使用されている言語の業務経験が長ければ、より良い仕事ができるでしょう。

高度な機能を持つ開発環境を使いこなせる、ツールを開発できるなどのスキルもあれば、Web開発者としての需要が高くなります。高度な開発環境を使いこなせると、コンパイルをスピードアップできたりプログラムのエラーを検出できたりなどのメリットがあります。ツールを独自に開発することで、プログラムチェックや自動デバッグ、プログラム管理の自動化、テストデータの自動生成なども可能です。

参考:Web開発とは?Web開発をするために必要なスキルやフローを解説/Geekly Media

日本企業のWeb開発に必要な知識やスキル②|フレームワーク

フレームワークを使いこなすことで高品質なプログラムを効率良く開発できるため、開発工程でプログラミングを行う場合はフレームワークの知識やスキルが必要です。

フレームワークとは、各プログラミング言語に存在するすでにできあがったソースのまとまりを指します。システムを開発する際には、ログイン認証、入力フォーム、ネットワーク通信、決済機能など多くのシステムで使われる共通の機能があり、そのような機能にをすでに作り込んであるフレームワークを活用することで、高品質なプログラムを効率良く開発することが可能となります。

RubyならRuby on Rails、PHPならCakePHPなど、プログラミング言語ごとにフレームワークがあります。現場で使うプログラミング言語のフレームワークを習得すれば、高品質なプログラミングができるでしょう。

参考:フレームワークとは?概要やプログラミング言語別の機能を分かりやすく解説/レバテックルーキー

日本企業のWeb開発に必要な知識やスキル③|データベース

日本企業でWeb開発として活躍するには、データベースに関する知識やスキルも必要です。どのようなシステムでも、ほとんどの場合データベースを使います。顧客データや取引履歴などのデータを格納し、アクセスしやすいようにデータベースを設計・開発しなければいけません。プログラミング言語とともに、対応するデータベースの開発、運用スキルを身につけておきましょう。

参考:【Web開発の基本】初心者が知るべき重要な概念/Qiita

日本企業でよくあるWeb開発に使われる主な言語

プログラミングをしている様子

ここからは、日本企業のWeb開発でよく使われる言語についてご紹介します。

  • 日本企業のWeb開発でよく使われる言語①|HTML・CSS
  • 日本企業のWeb開発でよく使われる言語②|JavaScript
  • 日本企業のWeb開発でよく使われる言語③|PHP
  • 日本企業のWeb開発でよく使われる言語④|Python
  • 日本企業のWeb開発でよく使われる言語⑤|Java
  • 日本企業のWeb開発でよく使われる言語⑥|TypeScript
  • 日本企業のWeb開発でよく使われる言語⑦|Ruby

日本企業のWeb開発でよく使われる言語①|HTML・CSS

Web開発で必須と言えるのが、HTMLとCSSです。ECサイトや企業サイトなどを開発する際に使われるWebページを記述するための言語がHTMLで、文章や画像などの構成、段落、ページ構成などが作成できます。

CSSは、HTMLで書かれたページのなかでスタイルを設定するための言語です。文字の大きさやフォント、色などを指定できますHTMLやCSSを自動生成できる開発環境などもあるので、うまく活用すると効率良い開発が可能です。ソースそのものを見て改良したり問題点を見つけ出したりすることもあるので、Web開発の仕事をする際はHTMLとCSSの構文の理解が必要です。

参考:HTML/CSSとは?初心者向けの基礎知識と学習サイト5選/SAMURAI ENGINEER Blog

日本企業のWeb開発でよく使われる言語②|JavaScript

JavaScriptとは、動的な画面の動きを実現するための言語です。たとえばマウスを画面上で動かすとアニメーションが出現するなどの動きは、JavaScriptでないと実現できません。現在WebサイトやWebアプリの画面は動きのある機能を使っているものが多く、これらにはすべてJavaScriptが使われています。JavaScriptは使われる頻度が高いので、Webエンジニアは習得必須の言語です。

参考:JavaScriptとは?基本的な書き方や勉強方法~入門~/AKKODiS

日本企業のWeb開発でよく使われる言語③|PHP

キーボードの画像

PHPはWebサイト制作のために開発されたプログラミング言語で、Webサイトのあらゆる要素を開発できます。最新のプログラミング言語ではないため、今後ほかの言語に道を譲る可能性は十分あります。

しかし、すでにPHPで構築されたWedサイトは多く、機能追加や運用作業に使う機会が多いです。そのため、Webエンジニアとしては習得しておきたい言語のひとつです。

参考:PHPとは?基礎知識、できることを初心者にもわかりやすく解説します/カゴヤのサーバー研究室

日本企業のWeb開発でよく使われる言語④|Python

PythonはWebサイト構築だけでなく、AI分野の開発でも使われる言語です。AI開発、自動データ処理、分析などで活躍しますが、WebサービスやWebアプリの開発もできます。Web開発だけでなくAI関連のエンジニアとして活躍したいなら、Pythonを習得することをおすすめします。

日本企業のWeb開発でよく使われる言語⑤|Java

Javaは幅広い分野で開発ができる、汎用的な言語です。Javaを使うことで、Webサイト、スマホアプリ、ソフトウェア、組込みシステム、基幹システムなどを開発できます。世界中で広く使われている言語なので、習得しておくとよいでしょう。

日本企業のWeb開発でよく使われる言語⑥|TypeScript

TypeScriptはMicrosoft社が開発したJavaScriptの拡張言語です。JavaScriptとの互換性が高く、エラーが発生しにくいため品質の高いソースを開発しやすくなっています。高度な機能を持つWeb画面を開発したいなら、習得することをおすすめします。

参考:【TypeScript】TypeScriptとは何か?/Qiita

日本企業のWeb開発でよく使われる言語⑦|Ruby

Rubyは書きやすく読みやすい、Webアプリなどの開発が可能なプログラミング言語です。Ruby on Railsという優れたフレームワークがあり、活用することで開発を効率良く進められます。優れたフレームワークの存在により、今後も使い続けられることが予想されます。将来性もあるため、Web開発者になるなら習得したい言語のひとつです。

参考:プログラミング言語のRubyとは?特徴やできることを解説/発注ラウンジ

日本企業でよくあるやり方を参考にWeb開発者として活躍しよう!

パソコンを持ちながら微笑む外国人

本記事では、日本企業でのWeb開発のやり方や必要な知識、日本企業でよく使われるプログラミング言語について解説しました。日本企業でよくある開発の進め方を頭に入れておけば、日本のIT企業でのWeb開発プロジェクトに参加しやすくなるでしょう。よく使われる知識やプログラミング言語をあらかじめ習得しておくことで、転職が有利になるかもしれません。

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