ITエンジニアの採用に欠かせない「カジュアル面談」とは?

ITエンジニア不足が深刻化する中、売り手市場が続いています。ITエンジニアの求人倍率は、2019年12月時点では4.7倍。新型コロナウイルスの流行により、2020年には2.5倍前後に低下したものの、2021年6月には3.1倍と再び上昇しています。

ITエンジニアの採用が難しくなる中、SNSやダイレクトリクルーティングなどをはじめとした、企業からアプローチする採用方法が増えています。従来の「待ち」の採用では、候補者を集めにくくなっているためです。

企業からアプローチする採用方法の中でも、注目を集めているのがカジュアル面談です。ITエンジニアと接触するまでのハードルが低く、候補者を集めやすいのが特徴です。

しかし「本当に採用につながるのか」「進め方がわからない」など、疑問を抱える採用担当者様が多いのではないでしょうか。本記事ではカジュアル面談の基礎知識から具体的な進め方、成功のポイントをご紹介します。

参照:【2021年8月】ITエンジニア採用のための最新動向情報!新規求人倍率・転職者の応募状況 (https://topics.type.jp/type-engineer/engineer-job-market-trend/2021-08/)

「カジュアル面談」とは?

カジュアル面談とは採用担当者とITエンジニアが気軽に参加できる、必ずしも選考を前提としない面談です。

カジュアル面談が広まった背景には、ITエンジニアの採用難があります。激しい人材獲得競争の中採用を成功させるには、従来の採用方法だけでは十分ではありません。企業から人材にアプローチする「攻め」の採用方法を取り入れる必要があります。

具体的な方法として、SNS採用・ダイレクトリクルーティング・リファラル採用・カジュアル面談などがあります。特にカジュアル面談は「応募まで至らないエンジニア」と接触できたり、職種にとらわれない採用ができるので、候補者を集めやすいのが特徴です。

カジュアル面談で注意すること

就職意欲が低いITエンジニアに面接同様の質問をすると、「面談なのに選考された」とマイナスな印象を抱かせてしまいます。

カジュアル面談に参加するITエンジニアの多くは、社員と話して企業・仕事に関する情報を収集したいと考えています。一方的に質問をするのではなく、会話を通して情報を聞き出すのが重要です。

またITエンジニアごとに異なる、参加目的にも留意しましょう。例えば外国籍ITエンジニアには、採用に進むためのネットワークづくり、OB・OG訪問としてカジュアル面談に参加する方が多くなっています。

就職意欲が高いITエンジニアならその場で採用したり、特別な選考フローに案内した方が、少ない工数で確実に採用できます。各ITエンジニアに合わせた柔軟な対応が、カジュアル面談では重要です。

参考:Background Information About Informational Interviews (https://www.livecareer.com/resources/interviews/prep/information-background)

ITエンジニアのカジュアル面談の進め方&ポイント

 
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ここでは準備から面談の流れ、カジュアル面談の成功ポイントを解説します。

準備

カジュアル面談を成功させるには、ITエンジニアのニーズに合わせた柔軟な対応が欠かせません。まずはカジュアル面談の目的を明確にし、ITエンジニアのニーズを理解することからはじめましょう。

1. 目的を明確にする

「応募に至っていないITエンジニアに接触する」「カルチャーフィットを見極める」など、カジュアル面談の目的を明確にしましょう。具体的に決めておけば募集がスムーズです。

例)応募に至っていないwebエンジニアを採用するために、SNSの求人投稿に「いいね」したエンジニアの中で、3年以上の経験がある人材とカジュアル面談をする

2. 募集する

求人広告・公式HPなどの応募用フォームや採用プラットフォーム、SNSなど自社に合ったチャネルを選びましょう。

最近は、カジュアル面談機能をそなえた採用プラットフォームが増えています。従来の方法と組み合わせてカジュアル面談を取り入れられ、効果的に採用を進められます。

なかでもGitTapは、外国籍ITエンジニアに特化した採用プラットフォームです。求人広告はもちろん、カジュアル面談・スカウト機能がそろっています。スキル・日本語力が共に高いエンジニアが多数登録しており、即戦力エンジニアを採用したい企業に適しています。サービスの詳細は、下記よりご確認ください。

3. 計画する

アポがとれたら、まずはITエンジニアの経歴や希望職種を調べます。やり取りする機会があれば、カジュアル面談で知りたいことを聞いておくのも効果的です。

次にプロフィールを元に「誰と」「どこで」「いつ」面談するかを決定します。特にポイントとなるのが、「誰と」面談するかです。ITエンジニアは面談する相手との会話を通して、業務内容はもちろん、

  • どんな人と働くのか
  • 社員がどんな志をもって仕事をしているか
  • どんなキャリア設計が可能か
を判断します。

人格・スキル共に優れた人物に同席してもらいましょう。ITエンジニアは、専門性が高い職種です。ITエンジニアからの質問に十分に回答できる、現場のエンジニアに面談してもらうのがよいでしょう。

次に、面談で聞きたい質問をリストアップしておきます。カジュアル面談では、質問の仕方をITエンジニアに合わせて調整します。すでに応募があったITエンジニアと面談をするなら、志望理由・経歴などを聞いてもOKです。「応募の前に一度会ってみたい」と考えているITエンジニアには、会話を通した魅力付けを優先しましょう。

質問例:働き方・志望理由を知りたい

  • 今の仕事のどんなところが好きですか。
  • 弊社にご興味をもっていただいたきっかけは何ですか。
  • あなたにとって優秀なITエンジニアとは、どんな人物ですか?
  • どんな人と働いてみたいですか。
  • 最近学んだ言語はありますか?

質問例:経歴・実績を知りたい

  • 今どんな仕事をされていますか。
  • これまで印象に残っているプロジェクトは何ですか。
  • 5年後はどんな仕事をしていたいですか?
  • ○○(プロダクト名)をより良くするには、何が必要でしょうか。

面談をする

次に、面談の進め方をステップごとに解説します。各セッションの順番や時間は、ITエンジニアに合わせて適宜調整しましょう。

アイスブレーク

まずは自己紹介からはじめます。会話を通して相手の緊張を解くのが大切です。また「面接ではないのでリラックスして話してほしい」など、面談の方向性を伝えましょう。面談に参加したきっかけや転職・就職活動の状況を聞いておくと、効果的な面談を行えます。

会社説明

ITエンジニアに合わせて会社説明をします。基本的にカジュアル面談では、採用担当者の発話が全体の6割~7割となるのが理想です。

しかし外国籍ITエンジニアをはじめ、積極的な対話・逆質問から情報を得たいITエンジニアには、解説が多くなりすぎると逆効果です。ITエンジニアに合わせて、発話の割合を5:5程度に調整しましょう。この場合魅力付けで重要になるのは、質問への回答や社員の人的魅力です。

逆質問&質問

ITエンジニアによっては、カジュアル面談に際して多くの逆質問を用意しています。こちらからの質問だけでなく、質問の回答も十分に準備しておきましょう。

ITエンジニアからの逆質問例
  • 現在はどんな仕事をされていますか?
  • 開発環境について教えてください
  • 自分の仕事で誇りに思うことは何ですか?
  • このポジションに就くなら、知っておくべきトレンド・課題は何ですか?
  • どんなキャリアプランを描いていますか?
  • このポジションに就きたいITエンジニアに、どんなアドバイスをしますか?
  • 最も重要なスキルは何ですか?
  • これまでのキャリアについて教えてください。
  • もしこれまでのキャリアで何かやり直せるとすれば、何をしますか?

クロージング

採用したいITエンジニアには、選考ステップをできるだけ早く案内しましょう。面談を終えるときに「ぜひ正式な選考に進んでいただきたいと思いました。いかがでしょうか?」など、声をかけておくのが理想です。メールで連絡する場合は、できるだけ当日中に送りましょう。

双方の意向によってその場で採用を決めたり、特別な選考フローに案内することも可能です。また「今すぐは採用できない」「ITエンジニアの転職意向が高くない」場合は、今後も連絡を取りたい旨を伝えましょう。

ITエンジニアの採用に欠かせない「カジュアル面談」とは?まとめ

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ITエンジニアの採用難が続く中、候補者を集めるには企業からアプローチする「攻め」の採用が欠かせません。カジュアル面談はITエンジニアとのタッチポイントを作りやすく、応募が集まらず悩んでいる企業に適しています

カジュアル面談を成功させるポイントは、ITエンジニアのニーズ理解と柔軟な対応です。ITエンジニアの参加目的に合わせて、面談する社員や質問への回答など、念入りに準備をしましょう。

また採用担当者の負担を抑えてカジュアル面談を導入するには、採用プラットフォームが便利です。求人掲載・カジュアル面談・スカウトなどを組み合わせ、効果的な採用ができます。

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