外資系企業の転職エージェント選び方の5つのコツを徹底解説

「外資系に転職したいけれど、どのエージェントを選べばいいのか分からない…」
「とりあえず大手の転職エージェントに登録しておけば大丈夫だろうか?」

そんな悩みをお持ちではないでしょうか。外資系というと特殊な選考をイメージしがちですが、選考プロセス自体は外資系も日系もそこまで大きな違いはありません。

外資系企業への転職を成功させるには、「良い転職エージェント」を選ぶことが非常に重要です。転職エージェントの中には、あなたのキャリアよりも「成功報酬を得ること」を優先するもいます。そうしたエージェントに頼ってしまうと、キャリアの選択を誤ることになりかねません。

外資系企業への転職を成功させる、転職エージェント選びのコツは以下の5つです。 

◆転職エージェントの選び方の5つのコツ

① 本当に転職したいのか、何を得たいのかをはっきりさせる 
② キャリアを一緒に考えてくれるエージェントを見つける
③ 登録エージェントを1社だけに絞らない
④ 大手だけでなくブティック型のエージェントも入れる
⑤ 最近転職した知人に良いエージェントを紹介してもらう

このコツは全て「キャリアを一緒に考えてくれるエージェント」を見つけるための方法となります。

本日はG Talent(ジータレント)で人材コンサルタントを務めるプロの筆者が、外資系企業の転職を成功させるための良いエージェントの特徴を、現場での観点をもとにお伝えしますので、最後までご覧ください。

Contents

外資系企業へ転職するための「転職エージェント選び方」の5つのコツ

それでは、外資系企業への転職を成功させるための「転職エージェントの選び方」の以下の5つのコツについて解説します。

◆転職エージェントの選び方の5つのコツ

コツ① 本当に転職したいのか、何を得たいのかをはっきりさせる 
コツ② キャリアを見てくれるエージェントを見つける
コツ③ 登録エージェントを1社だけに絞らない
コツ④ 大手だけでなくブティック型のエージェントも入れる
コツ⑤ 最近転職した知人に良いエージェントを紹介してもらう

それでは、それぞれのコツを詳しく見ていきましょう。

コツ① 本当に転職したいのか、何を得たいのかをはっきりさせる

エージェントに登録する前に、まず「なぜ転職したいのか」「転職で何を得たいのか」を整理しておきましょう。年収アップ、キャリアアップ、英語を使う環境、働き方の柔軟さなど、人によって転職の目的はさまざまです。

エージェントのエージェントが本気で動くかどうかは「求職者の転職意欲」が大きく影響します。

なぜなら、エージェントの売上は、求職者の入社が決まって初めて発生するからです。そのため、転職の見込みが低い求職者は、どうしても後回しにされがちなのです。 

目的や優先順位が明確であれば、エージェントも的確な求人を提案しやすくなります。これから転職活動する場合は、事前に転職で実現したいことを優先順位の高い順に3つ書き出してみましょう。

コツ② キャリアを見てくれるエージェントを見つける

エージェントの評価は「売上」であるため、エージェントの中には目先の求人を勧めたがる人もいます。だからこそ、自分の中長期的なキャリアを一緒に考えてくれるエージェントを見つけることが大切です。

反対に、希望と関係のない求人を大量に送ってくる、面接の日程調整ばかりを急かす、といったエージェントには注意が必要です。

コツ③ 登録エージェントを1社だけに絞らない

良い転職エージェントに出会うためには、複数のエージェントに会って比べてみることが重要です。

転職活動を始めて間もない頃は、「丁寧良いエージェントだ」と思っても、比較すると「手持ちの案件ばかり紹介しているのでは?」と、エージェントごとの違いもわかるようになってきます。

その違いを知るために、複数のエージェントに登録する必要があるのです。ただし、登録先が多すぎると、面談や連絡対応の負担が増えてしまいます。目安は、大手1〜2社とブティック型(※)2〜3社の合計3〜5社程度です。

※ ブティック型エージェント…特定の業界や職種に特化し、少人数のコンサルタントが手厚くサポートする小規模な転職エージェントのこと

コツ④ 大手だけでなくブティック型のエージェントも入れる

大手エージェントは求人数が多く、幅広い選択肢を得られるのが強みです。一方、外資系に強いブティック型エージェントは、業界の内部事情や企業の採用背景に詳しく、大手では扱っていない求人を持っていることもあります。

「大手で選択肢を広げ、ブティック型で情報の深さを得る」というのが理想的な組み合わせです。特に外資系企業では、企業と深いつながりを持つブティック型エージェントは欠かせない存在となります。

コツ⑤ 最近転職した知人に良いエージェントを紹介してもらう

良いエージェントに出会うための近道は、実際にエージェントを使って転職した知人から紹介してもらうことです。エージェントの人柄や提案の質を事前に知ることができるため、最初から良いエージェントに出会える可能性が高まります。

また、紹介経由の求職者は、エージェントにとっても信頼できる相手として受け止められやすく、最初から手厚く対応してもらえることが期待できます。

では、ここからは、良いエージェントの見極め方や、エージェント、求人企業側の事情などについて解説します。これから解説することは、転職活動を成功させるためにいずれも欠かせない情報です。

良い転職エージェントは「キャリア」を見るが、悪い転職エージェントは「報酬のみ」を見ている

「良いエージェント」とは目先の案件ではなく「あなたのキャリアを見てくれる人」のことです。

日本の転職市場におけるエージェントの手数料報酬は、一般的に「理論年収(※)の35%」にもなり、これは年収1,000万円の転職を成功させると350万円に相当します。そのため、エージェントの中には、以下のようなマインドを持つ方もいます。

「とにかく手持ちの案件で転職を成功させる!」
「なんでも良いから、求職者を企業にねじ込む!」

このようなエージェントは、目先の案件を中心に動くため、転職が失敗してしまうことになりかねません。

ただし、このようなエージェントを見極めるのは、そこまで難しいことではなく、以下のような特徴を注意深く見てみるだけで見分けることができます。

◆「要注意エージェント」と「良いエージェント」の特徴

要注意エージェントの4つの特徴

良いエージェントの4つの特徴

① 自己紹介をしない
② マッチしない求人を押し付ける
③ 今の経歴・スキルの話ばかり
④ 手持ち案件を2〜3件紹介して終わり
① 会社と自分自身の説明がある
②あなた自身にも興味を持ち、 求職者のニーズをしっかりヒアリングする
③ キャリアの提案をしてくれる
④ 「やめた方がよいですよ」など、時には自分の意見をはっきり言ってもらえる
 

以下に、それぞれの特徴について詳しく解説します。

※ 理論年収…月給 × 12か月に賞与などを加えた想定年収 

「要注意エージェント」の4つの特徴

それでは、要注意エージェントの特徴から順に解説します。

特徴① 自己紹介をしない

求職者にとって、担当エージェントの経歴や考え方、得意分野を知ることは非常に重要です。例えば、エンジニア職を希望する場合、エージェントがどの言語や技術領域に詳しいか、どの企業とつながりがあるかによって、紹介される求人の質は大きく変わります。

しかし、転職エージェントの中には、自分の経歴やどんなサポートができるのかを伝えないまま、いきなり希望条件のヒアリングに入る人もいます。こうしたエージェントは、あなたのキャリアを一緒に考えるよりも、手持ちの求人に当てはめることを優先しがちなので注意が必要です。

特徴② マッチしない求人を押し付ける

例えば、製薬会社の開発部門でエンジニアとして働きたいと伝えているのに、まったく異なる業界のエンジニア求人ばかりをしつこく勧めてくるエージェントは要注意です。こうしたエージェントは、あなたのキャリアよりも、自分が抱えている求人を埋めることを優先している可能性が高いからです。

勧められるまま仕方なく応募し、面接で企業側に気に入られてしまうと、かえって断りにくくなります。「面接の練習になるならいいか」と軽い気持ちで受けたとしても、辞退の連絡やエージェントからの引き止めへの対応など、後から余計な精神的負担を抱えることになりかねません。

特徴③ 今の経歴・スキルの話ばかり

転職を成功させるには、「将来何を成し遂げたいか」「どんな自分になりたいか」という、自分自身のキャリアと向き合うことが不可欠です。

しかし、エージェントの中には、今のスキルや経歴で応募できる求人の話しかしない人もいます。中長期的なキャリアについて質問してこない、あるいは話しても考慮してくれないエージェントは、避けたほうがよいでしょう。

特徴④ 手持ち案件を2〜3件紹介して終わり

転職エージェントに登録して面談してみたものの、数件の求人を紹介されただけで終わってしまう、というケースは意外とよくあります。紹介された求人に応募しなければ、その後はぱったり連絡が来なくなることも少なくありません。

エージェント側から転職サイトで経歴を見てスカウトしてきたものの、手元の求人と合わなければそれきり、ということがあります。

こうした場合、待っていても新しい求人を紹介してもらえる可能性は低いため、早めに別のエージェントを探しましょう。

もし、エージェントが合わないと感じたら、エージェントの変更を依頼するか、エージェントを変えてしまいましょう。転職エージェントは、数多くの会社が提供しているので、全く問題ありません。

それを踏まえて、良いエージェントの特徴とはどのようなものでしょうか?次に、良いエージェントの特徴について解説します。

「良いエージェント」の4つの特徴

それでは、よくある傾向をもとに、優良エージェントの特徴を一つずつ解説します。

特徴① 会社と自分自身の説明がある

良いエージェントは、会社の説明、エージェント本人の経歴や強みの説明から始めてくれるものです。このような話を聞くことで「この人は自分の行きたい業界に強そうだ!」と判断しやすくなります。

そのため、エージェント自身の経歴やキャリア、考え方は求職者にはとても重要な要素となるのです。

特徴② あなた自身にも興味を持ち、 求職者のニーズをしっかりヒアリングする

良いエージェントは、いきなり求人の話を始めるのではなく、まず求職者の希望やこれまでのキャリアを丁寧にヒアリングしてくれます。あなたが何を大切にし、どこを目指しているのかをエージェントが理解していなければ、本当に合った転職先を紹介してもらうことはできません。

一方で、求職者の側にも準備が必要です。ヒアリングで聞かれたことにはっきり答えられないと、エージェントも的確な求人を探しにくくなります。面談の前に、自己分析をしっかり行っておきましょう。

特徴③ キャリアの提案をしてくれる

良いエージェントは、ヒアリングの内容を踏まえて、

「今の経験を活かすなら、こういうポジションも狙えますよ」
「将来◯◯を目指すなら、まずこの業界で経験を積むのも一つの方法です」

といった、先を見据えた提案をしてくれます。こうした提案から、「そんなキャリアの選択肢もあったのか」「自分では諦めていた道も、実は目指せるのか」といった新しい気づきが得られることも少なくありません。

ただし、どれだけ熱心に勧められても、自分が望まないキャリアであれば、はっきり断ることも大切です。

特徴④ 「やめた方がよいですよ」など、時には自分の意見をはっきり言ってもらえる

求人を勧めるだけでなく、ときには応募を止めてくれるのも良いエージェントの特徴です。良いエージェントは、たとえ自分の売上につながらなくても、あなたにとって良くない選択であれば、はっきりそう伝えてくれます。

例えば、有名企業のブランドや高い提示年収に惹かれて「この求人に挑戦したい」と思ったとき、「そこに行くと、◯◯さんが思い描いている中長期的なキャリアから離れてしまいますよ」と冷静に指摘してくれるケースです。

エージェントは、求職者が入社すれば成果報酬を得られる仕組みです。それでも応募を止めてくれるエージェントは、目先の売上よりもあなたのキャリアを優先している証拠であり、信頼できる存在だといえます。

ここまで、良いエージェントと悪いエージェントの特徴を紹介してきました。では、良いエージェントに巡り合うには、どのように登録先を選べばよいのでしょうか。

まずは、大手エージェントとブティック型エージェントの違いを押さえておきましょう。 

「大手エージェント」と「ブティック型エージェント」の違いとは?

転職活動では、求人数の多い大手エージェントへの登録は欠かせません。ただ、それだけでなく、ブティック型エージェントも併用することをおすすめします。

ブティック型エージェントは、得意分野の業界事情や企業の内部情報に精通しており、大手では扱っていない独自の求人を持っていることも少なくありません。また、同じエージェントが最後まで伴走してくれるため、自分に合ったキャリアを一緒に深く考えてもらえます。

納得のいく転職を実現するために、まずは大手とブティック型の違いを押さえておきましょう。以下の表をご覧ください。

◆大手エージェントとブティック型の比較

 

大手エージェント

ブティック型エージェント

求人数

求人数が多く、可能性を広げられる大手に求人数は及ばないものの、1つのポジションについての情報が濃いケースがある

企業との関係

幅広い企業と取引特定の企業や業界の人事や経営者と付き合いが長いことがある

得られる情報

多くの企業の情報を集められる。チャンスが多い企業数は大手に劣るものの、特定の企業の経営者の考え方や癖まで深い情報を把握していることがある

専門性

特定の業界にかかわらず、幅広い業界にリーチしているエンジニア特化、人事特化、ベンチャー特化など専門性が高い傾向にある

このように、大手エージェントとブティック型エージェントには明確な違いがあります。特に外資系企業を目指すなら、外資系に強いブティック型エージェントの活用は必須といえます。

ただし、登録先を増やせばチャンスは広がる一方で、面談や連絡対応の負担も大きくなります。そこで、実際には次のような組み合わせがおすすめです。

◆外資系企業への転職を成功させる登録の組み合わせ

大手エージェント1〜2社 + 外資系に強いブティック型エージェント2〜3社

「大手で選択肢を広げ、ブティック型で情報の深さを得る」のが理想的な使い分けです。このような組み合わせで、自分に合う転職エージェントを探してみましょう。

ブティック型エージェントは、「外資系 転職エージェント + 職種名(例:マーケティング、IT)」などで検索すると見つけやすくなります。

また、外資系ではLinkedInを通じてブティック型エージェントのエージェントから直接声がかかることもあるので、ご自身のプロフィールを整えておきましょう。

登録後は、その企業への紹介実績や、人事・現場責任者と直接やり取りしているかを確認し、本当に強みを持つエージェントかどうかを見極めましょう。

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求職者も知っておきたい!転職エージェントの裏事情とは?

転職エージェントと面談する前に、エージェント側のビジネスモデルを知っておくことが大切です。収益の仕組みを理解しておけば、エージェントのアドバイスがどんな意図から出ているのかを読み取れるようになり、振り回されずに転職活動を進められるからです。

まず、求職者・転職エージェント・企業の関係は、一般的に下図のように整理できます。

◆転職エージェントの一般的な仕組み(ビジネスモデル)

※図は筆者作成

図の通り、企業はエージェントに紹介手数料を支払いますが、手数料が支払われるのは、求職者が入社した後です。つまり、どれだけ面談や求人紹介を重ねても、入社に至らなければエージェントの売上はゼロということになります。

この仕組みを踏まえて、求職者が知っておきたいエージェント側の事情を、詳しく解説します。

① 手数料相場は「理論年収の約35%」

企業がエージェントに支払う紹介手数料は、入社する人の理論年収の35%程度が目安です。筆者の経験では、外資系と日系で料率に大きな差はない印象です。ただし外資系はもともとの年収水準が高いため、1件あたりの手数料額は大きくなります。

ちなみに、この35%という水準は近年上昇傾向にあるといわれ、海外と比べても高め(筆者の聞いた話ではヨーロッパやシンガポールの料率は15~25%程度)です。

紹介手数料は、求職者が入社して初めて支払われる成功報酬型です。1件あたりの報酬が大きいこともあり、残念ながら、求職者のキャリアよりも「今すぐ決まりそうな求人」を勧めたがるエージェントが一定数いるのも事実です。

② キャリアアドバイザーの評価は「売上」が第一

キャリアアドバイザー(エージェント)の評価で最も重視されるKPIは「売上」です。そして売上に至るまでの各段階も、以下のように細かく数字で管理されています。

◆売上につながるKPIの一覧

  • 候補者との面談数
  • 企業への推薦数
  • 企業との面接数(カジュアル面談、一次面接、二次面接……最終面接)
  • 企業からのオファー(内定)数
  • 内定承諾数(優秀な人ほど複数の内定を得るため、一定数は辞退する)
  • 入社数(内定承諾からおおむね2か月後。入社して初めて企業から手数料が支払われる)

また、エージェント個人のKPIではありませんが、企業との契約書には「入社後○か月以内に退職した場合、手数料の○%を返金する」という返金(リファンド)規定を設けるのが一般的です。まれに、この返金分をエージェント個人の売上から差し引くエージェント会社もあります。

エージェントが面接の日程調整を急いだり、内定承諾を強く促したりする場合、背景にこうした数字の管理があることも少なくありません。

③ エージェントが「自分の売上のため」に年収交渉することはほぼない 

年収が上がれば手数料も増えますが、筆者の経験では、エージェントが「自分の売上のために年収を上げる」ことはほとんどありません。

なぜなら、交渉で上がる幅はせいぜい50万円程度であり、手数料に換算すると約17.5万円(35%の場合)だからです。年収1,000万円の人なら1件あたり約350万円の手数料になるため、それに比べると手数料への影響は小さいのです。

エージェントが年収の調整に動くのは、むしろ内定承諾を得るためです。例えば、A社から1,050万円、B社から1,000万円のオファーが出ていて、求職者がB社を第一志望にしている場合、エージェントがB社に「A社と同水準まで上げられないか」と交渉することはあります。

求職者としては、1円でも年収を上げたいものですよね。しかし、年収を露骨に引き上げすぎないほうが賢明だと筆者は考えます。

なぜなら、無理に年収交渉で引き上げ、高い年収で入社すると、それだけ期待値やプレッシャーも高まり、自分の首を絞めることにつながるからです。

企業側の求人事情を事前に把握する

それでは、次に企業側の求人事情を解説します。

① 1つの企業が10社前後のエージェントに依頼している

外資系企業に限りませんが、企業の人事エージェントは、10社程度のエージェントに同時に採用を依頼していることがよくあります。10社と聞くと多く感じるかもしれませんが、その背景には「それだけ人材が見つからない」という多くの業界に共通する人手不足という事情があります。

例えば、社員の退職が決まると、人事エージェントはすぐに付き合いのあるエージェントへ「こういう人はいませんか?」と連絡します。その際、自社の社風をよく理解しているエージェントに優先的に声をかける傾向があります。

誰もが知る超大手企業の場合は候補者が集まりやすいため、依頼先はそれほど多くない印象です。それでも、1社だけに絞ることはまずありません。つまり、同じ求人を複数のエージェントが扱っているのが普通です。

求職者としては、複数のエージェントから同じ企業を紹介された場合に二重で応募しないよう注意すること、そして「狙っている企業との関係が深いエージェント経由」で応募するほうが、推薦の質の面で有利になりやすいことを覚えておきましょう。

② 同じ求人でも、エージェントによって「話の通り方」が違う

これは筆者の知人から聞いた話です。知人はある企業に狙いを定め、エージェントにレジュメを送りましたが、まったく連絡がありませんでした。ところが、別のエージェントから紹介された求人が偶然同じ企業のもので、そちら経由で応募したところ、すぐに選考が進んだそうです。

最初のエージェントが単に対応を忘れていたのか、何らかの事情で推薦しなかったのかは分かりません。ただ、少なくとも2社目のエージェントのほうが、その企業との関係が深かった可能性は高いでしょう。同じ求人でも、どのエージェントを通すかで話の進み方が変わることがあるのです。

そのため、同じ企業を複数のエージェントから紹介された場合は、それぞれのエージェントに以下のような質問をして、最も関係が深そうなところから応募しましょう。

◆エージェントに確認すべき質問

・その企業に、これまで何名くらい紹介・入社の実績があるか
・人事エージェントや現場の責任者と直接やり取りしているか
・求人票に書かれていない情報(チームの雰囲気、募集背景など)を知っているか

なお、同じ企業に複数のエージェントから応募すると、企業側で重複が発覚し、印象を損ねることがありますので、応募は必ず1つのエージェントに絞りましょう。

③ 「非公開求人」はなぜ、非公開なのか?

エージェントの広告では「非公開求人○○件」といったキャッチコピーをよく見かけます。しかし、企業にとっては求職者が多いほうが良さそうなものです。一見すると、求人を非公開にするメリットはなさそうに思えます。

実は、求人が非公開になるのには、主に以下のような理由があります。

・経営ポジションの採用を知られたくない

CxOなど経営層の求人を公開すると、特に上場企業では「誰かが辞めたのでは?」と外部に知られてしまいます。株価に影響しかねないため、こうした求人は非公開で進めるのが一般的です。

・応募が殺到して選考の負担が増えるのを避けたい

誰でも求人を検索できる転職サイトとは異なり、エージェント経由でしか知ることのできない案件もあります。求人を広く公開すると、条件に合わない求職者まで集まり、書類選考や面接の負担が大きくなるためです。

そこで企業は、候補者をある程度絞り込んでから紹介してくれるエージェントに限定して依頼するのです。

こうした求人は、エージェントサービスに登録しなければ出会えません。ただし、広告の「非公開求人○○件」という数字だけでエージェントを選ぶのではなく、自分が狙う業界やポジションの求人をどれだけ持っているかを確認することが大切です。

エージェントが本気で動きたくなる求職者の条件は「転職意欲」

狙っている企業の応募条件を満たしていることが前提ですが、そのうえで最も重要なのが、求職者本人の転職意欲です。

求職者の中には「自分の市場価値を確認したいだけ」という人もいます。エージェントの売上は入社が決まって初めて発生するため、転職する可能性が低い人に対しては、どうしても力を入れづらくなります。

エージェントに本気で動いてもらうには、面談の段階で以下のような点を具体的に伝えるとよいでしょう。

◆エージェントに本気だと思ってもらうために伝えること

  • いつまでに転職したいか(希望時期)
  • 年収、ポジション、働き方など、何を優先するか
  • 他社の選考状況

また、エージェントからの連絡に早めに返信するだけでも、「本気で転職を考えている人」という印象につながります。

なお、まだ情報収集の段階であれば、無理に意欲を大きく見せる必要はありません。「良い求人があれば半年以内に動きたい」など、正直に伝えたほうが、エージェントも状況に合った提案をしやすくなります。

外資系転職における英語力はどの程度必要なのか?

外資系企業への転職で、多くの人が気になるのが英語力です。特に英語に自信がない求職者にとっては、大きな不安材料でしょう。実際のところ、外資系企業ではどの程度の英語力が必要なのでしょうか。

もちろん企業やポジションによって異なりますが、英語を重視するポジションであれば、当然ながら実務で通用する英語力が求められます。英文レジュメに「ビジネスレベル」と書いていても、実際には仕事で英語を使った経験がない人は少なくありません。

こうした「盛った」表記は面接で見抜かれやすいため、実際のレベルに合わせて正直に書き、具体的な使用経験を添えるほうが信頼につながります。

一方、面接では日本人のエージェントが出てきて、日本語で進むケースも多くあります。ただし、面接の途中で英語に切り替わったり、最終面接で外国人の上司と英語で話したりすることもあるため、英語での受け答えは準備しておきましょう。

TOEICのスコアを求められないケースもありますが、書類選考の目安として「800点の壁」は存在します。英語力をアピールしたいなら、まずはこのラインを意識するとよいでしょう。

TOEIC L&R(Listening & Reading)はリスニングとリーディングの試験ですから、面接や実務で必要になるスピーキング力は、別途トレーニングしておくことをおすすめします。

業界・職種によって「強いエージェント」は違う

業界ごとに得意なエージェントは確かに存在します。例えば、金融業界は独特で、同じ金融でも銀行と証券では求められる人材が異なります。ベンチャーやスタートアップも、IPOの前後で求められる体制が変わります。

IT業界では、プログラミング言語や技術領域の専門性は、専門外の人にはなかなか判断がつきません。そのため、技術領域に詳しいエージェントを選べると、なお安心です。

外資系企業への転職を成功させるには、エージェント側の仕組みを理解したうえで、自分の業界・職種に強いエージェントを組み合わせて活用することが大切です。

大手で選択肢を広げ、ブティック型で情報の深さを得る。そして、自分のキャリアを一緒に考えてくれるエージェントを見つけることが、納得のいく転職への近道です。

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  • グローバル人材の支援実績を活かし、外資系・グローバル企業への転職をサポート
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