外国人雇用(企業向け/日本語)

外国人雇用(企業向け/日本語)

日本で働く外国人社員に必要な適応能力、レジリエンスとは

優秀な外国人社員を採用したのに、日本の環境に馴染めずに能力を発揮してくれない。そんな事態に陥ることがないよう、環境変化への適応能力である「レジリエンス」の獲得の仕方、高め方を解説していきます。 これからの外国人採用に必要なこと 採用難が続く中、国内における外国人労働者は年々増加しています。厚生労働省が発表した「外国人雇用についての届出状況」によると、外国人労働者数は約146万人(平成30年10月末現在)おり、過去最高を更新したとの発表がありました。中でも、在留資格別にみるとIT業界に必要な「専門的・技術的分野の在留資格者」は27万6770 人と、前年同期比で3万8358 人増加しています。今後も外国人社員の採用が増えていく中で、企業として考えなくてはならないのは採用後のミスマッチです。特に最近では、日々上達する可能性がある日本語力よりも、打たれ強さや柔軟性、メンタルの強さなどの「レジリエンス」が重要視されているのです。 参考:「外国人雇用状況」の届出状況まとめ/厚生労働省 レジリエンスについて 現代社会における人間関係の複雑化や労働力不足、さらに近年の「働き方改革」や「ダイバーシティ」の促進により、ビジネス環境は大きな変革期を迎えています。これらの複雑化する環境変化に適応する能力として、注目する企業が増え続けているのが「レジリエンス」です。 レジリエンスとは レジリエンスとは、物質や物体に対して外力が加わった時の跳ね返り・弾力・回復力・復元力などの意味を持ち、工学や物理学の世界で使われていた言葉です。その後、ストレスと共に生態環境学や心理学でも使われるようになり、近年では「環境や様々な状況の変化に対して柔軟に適応する力」として、個人・組織におけるリスク対応能力や危機管理能力を測るために活用されています。 注目されている理由 レジリエンスが注目されるようになった要因は、「労働環境の変化」にあります。これは、仕事量の増加や人間関係によるストレスを感じる日本人労働者の増加だけではなく、人手不足による外国人労働者の雇用や育成に関する環境の変化も大きく影響しています。ダイバーシティの環境下では、国籍などの違いによる個人の思考や文化、価値観の多様化に対応することがとても重要。また、ダイバーシティ・マネジメントの観点から、組織内のレジリエンスを高めることは有効な手段です。すでに欧米では、グローバル企業の多くがレジリエンスを高める研修や育成などを取り入れた組織づくりを行っています。 レジリエンス力を獲得するための取り組み 優秀な外国人社員が本来の能力を発揮するためにも、レジリエンス力を獲得しやすい環境づくりや育成が大切です。まずは、外国人労働者の思考癖を把握することから始めましょう。これは本人も自覚する必要がありますが、失敗してしまった時や思うようにいかない時に、どのような考えや感情になるのか。過去の出来事なども振り返りながら、その傾向を理解した上で状況にあった取り組みを行うと効果的です。 思考や感情をコントロール 感情や思考をはじめ、強みや弱み、価値観などを正しく把握する「自己認識」は、精神面におけるレジリエンス力を高める上でとても大事です。「自分にとって何が大切か」という思考が理解できるようになると、目標に対して結果が出るまで喜怒哀楽の感情をコントロールすることが可能になる。これによって、状況に応じた柔軟な行動がとれるようになっていきます。 小さな成功体験でポジティブに エンジニアが携わる案件はプロジェクトによっても工数や期間が変わります。例えば、規模の大きな業務を任せるときは目標を細かく区切って設定し、完了するたびに賞賛するというリズムをつくると効果的です。特に外国人労働者にとって、他国で自分の存在価値が認められることやスキルを活かせている実感はモチベーションに繋がります。このポジティブな思考や満足感が定着することで、逆境に陥った時でも、それを乗り越える強い意志や前向きな姿勢が身に付くのです。 ネガティブな思考グセの見直し 失敗した時や不安になる出来事があった時は、国籍関係なく誰もが良い気持ちにはなりません。ただ、これらのマイナスな局面においても、受け取り方やその後の行動によって大きな差が出ます。ネガティブ思考になりがちな人には、なぜそうなっているのかを客観的に受け止めた上で、分析するように伴走しましょう。そうすることで、感情的にならず冷静な判断ができるようになっていきます。 キャリアゴールの明確化 優秀な外国人社員にとって、自分が携わりたい仕事やキャリアゴールが明確であることは、培ってきた実力を100%発揮するためにも重要です。目標とするゴールが見えていれば、困難やストレスがかかるシーンに直面した時でも、絶対に乗り越えるという強い意気込みで仕事に向かってくれます。また、定期的な面談を通して、キャリアゴールまでのプロセスや目標の進捗をフィードバックし、周囲にも現状を理解してもらうことが大切。社内に自分の努力が共有されていることで、自己尊厳や自己効力感が高まり、レジリエンス力も強化されます。 プライベートの充実 外国人労働者の中には、異文化ストレスにより心身の健康が損なわれ、やむを得ずに帰国するケースがあります。これは、仕事で高いパフォーマンスを発揮するためのエネルギーとなる、プライベートの充実度が影響している場合もあるのです。母国にいる家族や友人と離れた場所で、新たな関係を築くのは簡単なことではありません。そのため、仕事以外の交友関係や趣味の時間を確保し、心に余裕をもったライフスタイルを築けるようサポートすることが大切です。 外国人社員が活躍できる組織へ ダイバーシティにおいて、組織力を高めていくためには外国人労働者の一人ひとりが環境の変化に適応できる状態である必要があります。では、「レジリエンス」を高める効果的な施策はどのようなものがあるのか。人事や育成をはじめとした環境づくりの観点からいくつかご紹介していきます。 レジリエンスを高める研修プログラムの導入 現在、「レジリエンス」を高めることを目的とした研修プログラムは、専門教育機関によって数多く開発されています。例えば、レジリンスの概念を理解した上で、これまでの人生で打たれ強かった場面についてディスカッションし、状況・思考・感情についてグループワークで整理・トレーニングするプログラムがあります。他にも、ストレスが高い職場環境でも心が折れないレジリエンス力を高めるための、マインドフルネス瞑想法を取り入れたプログラムなどもあるので、企業ごとの社風や目的に応じた外部研修を選び、有効活用しましょう。 海外文化を理解したワークライフバランスの促進 日本でもよく耳にするようになったワークライフバランス。しかし、海外に比べると浸透度はまだ低い状態です。これは、ワークライフバランスを「仕事と生活の比率を最適化する取り組み」と誤解している企業が多いことも原因のひとつ。本来は「生活と仕事の調和により得られる相乗効果・好循環」という意味なので、外国人労働者がギャップを感じてしまうのです。世界で最も幸せな国のひとつであるデンマークは、1週間の労働時間が平均33時間であるにもかかわらず、労働生産性は世界ランキング上位。そこには、仕事以外で得られる趣味やスキルアップ、大切な人との時間による幸福度が影響していると言われています。ビジネスにおける多様性が重要視されている昨今、海外とのビジネス文化や習慣の違いを把握し、お互いにとってより良い働き方を追求することが求められています。 予防が大切なメンタルヘルスケア対策 外国人労働者の精神状態に悪影響を与える要因は、労働環境のギャップや職場内の異文化ストレス、母国を離れた生活で感じる寂しさなど様々です。それらの心理的な衝撃や葛藤をケアするためにも、メンタルヘルスケア対策の強化は必須といえるでしょう。企業のトップや上司が主体となって従業員の業務パフォーマンスと心理状態の現状を把握して改善へと導く「ラインケア」、外国人労働者本人がメンタルヘルスに関する知識を正しく習得し、自分自身がどのような場面でストレスを感じるかを把握して対策する「セルフケア」など、社内全体で定期的なメンタルヘルスケアの予防に取り組むことが大切です。 まとめ 2020年代に向けて社会の多様性はさらに進み、国籍や性別を問わず様々な人たちが交わることで、労働環境がより複雑になっていくことは目に見えています。特に異文化ストレスを感じやすい外国人労働者が、あらゆる労働環境において柔軟に適応する能力「レジリエンス」を高めることは、本来期待されるパフォーマンスを発揮する上で重要です。外部の研修プログラムやメンタルヘルスケアなどの対策を早急に進めながら、企業文化としてレジリエンス力を育む環境を定着させ、採用後のミスマッチ解消や定着率を安定させる効果に繋げていきましょう。

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外国人IT人材の定着率を高める「従業員エンゲージメント」

近年、世界中の企業の間で「エンゲージメント」という考えが注目を集めています。これは従業員の企業への信頼を意味する言葉であり、いわば「企業に対して社員個人が抱いている愛着や信頼」のようなものです。 2017年、世論調査およびコンサルティングを行うアメリカの企業であるギャラップ社が発表した調査結果(State of the Global Workplace | Gallup,2017)では、日本のエンゲージメントについて驚くべき事実を明らかにしました。 この調査によれば、日本企業のエンゲージメントの高い社員はわずか6%しかおらず、エンゲージメントの低い社員が71%、エンゲージメントが非常に低い社員が23%も存在していることが判明しました。この数値がどれほど低いかというと、アメリカの企業ではエンゲージメントの高い社員が33%、エンゲージメントの低い社員が51%、エンゲージメントが非常に低い社員が16%と、いかに日本のエンゲージメントが低いか理解できます。 調査対象の139ヶ国中132位という結果から見ても、どんなに優秀な外国人社員を採用できたとしても、従業員エンゲージメントが低い企業では、離職してしまうのも時間の問題といえるでしょう。 今回は貴重な外国人社員の定着につながる「従業員エンゲージメント」の概要やメリット、事例を解説します。 日本企業の従業員エンゲージメントはなぜ低い? まずは、日本企業の従業員エンゲージメントが低い理由から理解していきましょう。 従来、日本では「終身雇用」や「年功序列」が当たり前でした。そして、日本ではもともと、「長くオフィスで働くことこそが美徳」とされる考え方があり、短時間で成果を出したとしても、「残業をすることが当たり前」と批判を浴びてしまう傾向が根強くありました。 しかし、近年ではさまざまな企業が優秀な若手社員をすぐに大きなプロジェクトに参加させたり、円満な早期退職を提唱したりと、かつての働き方を払拭するような動きが活発化しています。このように、昔ながらの働き方が合わなくなり、現在では従業員エンゲージメント低下の原因になっているのです。 仕事を効率良く終わらせ、プライベートの時間を大切にする傾向がある外国人社員にとって、働き方をアップデートできていない企業は従業員エンゲージメントを著しく下げる存在でしかありません。 また、日本でフルタイム勤務経験のある外国人へのアンケート調査(第2節 高度人材の確保とイノベーションの創出|(b)我が国における労働環境に対する負のイメージ)によれば、81.7%が日本への居住を魅力に感じる一方、労働を魅力に感じるのは21.1%にとどまっています。同調査により、その原因は、「長時間労働」や「評価システムが不透明」、「昇進が遅い」にあることがうかがえます。 つまり、日本では当たり前の働き方が、外国人社員にとっては大きな不満となっており、モチベーションの低下や離職の要因となっているのです。 従業員エンゲージメントが高いことによるメリット 従業員エンゲージメントが向上すると、さまざまなメリットが得られます。その具体的なメリットに注目してみましょう。 メリット1.離職率が下がる 少子高齢化により生産年齢人口が減少している日本では、企業側が従業員を「選べる」状況であるとは言えなくなっています。そのため、外国人の労働力がこれからより一層必要になってきます。しかし、現在の採用市場は優秀な人材の採用は難しくなり、優秀な外国人社員の採用も多くの競合が集まり、容易ではありません。そんな状況下で外国人社員の採用が成功しても、企業側は常に信頼を勝ち取らなければ、他の優良企業に貴重な労働力を奪われてしまいます。それも、単純に高い給与をアピールしたところで、さらに上回る待遇を他の企業に提示されれば、引き止める要因にはなりません。 平成26年度に行われた厚生労働省の調査(働きやすい・働きがいのある職場づくりに関する調査報告書)によれば、働きがいや働きやすさがあるほうが、従業員の勤務継続の意向が高いという結果が出ています。従業員は給与をはじめとする待遇だけでなく、働きがいや働きやすさも重視する傾向にあり、「この企業で働きたい」という動機のひとつになっていることがうかがえます。この調査結果から従業員エンゲージメントの向上が離職率の低下につながっていることがわかります。これから日本企業での活躍が期待される外国人社員の定着にも、従業員エンゲージメントの向上は必須といえるのです。 メリット2.企業の業績アップが見込める 従業員エンゲージメントが向上する最大のメリットは、業績アップが見込める点にあります。 先述の通り、従業員エンゲージメントは従業員が抱く企業への信頼の指標です。つまり、従業員エンゲージメントが高ければ高いほど、従業員がその企業で働く意義を実感することとなります。結果として従業員の士気が高まり、パフォーマンスの上昇につながるのです。 そして従業員エンゲージメントが高い従業員は、自分の働く企業をより成長させたいという気持ちを抱くようになることから、より良い製品やサービスを生み出そうとします。それらが顧客満足度を向上させるため、業績アップを叶えます。 メリット3.従業員同士のコミュニケーションが豊かになる 従業員エンゲージメントが高い企業では、企業が掲げる理念に共感する社員同士の結束力が高いことが多くあります。共通の目的意識を持つ従業員が多いと社内の雰囲気も良くなり、働きやすいと感じる社員も増加します。 日本で働く外国人社員の中には、入社前に抱いていたイメージとのギャップをきっかけに勤務の継続を悩む人も見られます。しかし、従業員エンゲージメントが高い企業では社員それぞれが協力し合う環境でもあるため、困ったときでも声をかけやすい雰囲気が作られています。 特に日本に来て間もない外国人社員は、仕事だけでなくプライベートでも悩みを抱えていることもあるでしょう。そんなときにどんなに些細な悩みでも話せる相談相手がいることは、大きな助けになるでしょう。密なコミュニケーションが実現できるので、外国人社員の流出を防ぐことにもつながります。 従業員エンゲージメント向上に取り組む企業 近年では、世界中の企業で従業員エンゲージメントの向上に取り組まれるようになりました。 事例1.スターバックス 誰もが知るコーヒーチェーン、スターバックスには明確なマニュアルが少ないほか、雇用形態を問わず、すべての従業員を「パートナー」と呼ぶという独自の取り組みがあります。スターバックスで働く「パートナー」のスキルアップを目的とした研修を充実させ、結果的にマニュアルがなくても積極的に働く姿勢づくりを果たしました。 事例2.グーグル 2015年のアメリカの求人情報検索サイト運営会社による調査で、「従業員が最も働きやすい企業」に選ばれたグーグルでは、積極的に社員の声を上層部が聞き入れる体制が作られています。 一般的な企業であれば、上層部に意見を言うことも容易ではないでしょう。しかし、グーグルではメールやチャットツールが導入されている、CEO主催のミーティングが定期的に開催されるなど、直接コミュニケーションを取ることも難しくありません。企業に対して意見が通りやすく、反映される体制は従業員エンゲージメントの向上に大きく貢献しています。 事例3.サイボウズ株式会社 企業向けグループウェアやメール共有システムをはじめとするITサービスを提供しているサイボウズ株式会社もまた、従業員エンゲージメントの向上により「働きがいのある会社ランキング」上位にランクインしています。 その背景には、各社員がそれぞれのライフスタイルに合った働き方を選べる、育児・介護休暇を最長6年間取得できる、副業を許可するなど自由な働き方を選べるような人事制度を導入したことがあります。常に進化を続ける人事制度により、従業員エンゲージメントが向上したサイボウズでは、28%だった離職率を4%前後にまで減少させています。 企業に対する信頼を獲得し、長く愛される企業を目指す 生産年齢人口の著しい減少により、優秀な外国人社員の獲得はますます激化していくことでしょう。これまでの日本企業のやり方であれば、高待遇をアピールすることで優秀な人材をつなぎとめられていたかもしれません。ですが、世界と比べて従業員エンゲージメントが低い日本は、外国人社員に長く働いてもらうためにも今後は従業員エンゲージメントを高めることが重要といえます。 特に従来の日本の働き方は、すでに時代遅れのものとして捉えられることも多く、優秀な人材はすぐに離れてしまうリスクもあります。外国人社員の定着や企業の業績アップのヒントにもなる従業員エンゲージメントの向上を目指し、まずは施策を検討してみてはいかがでしょうか。

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外国人を採用する企業が取り組むべき「社員研修」とは?

日本のIT業界では、外国人エンジニアを採用する企業が増えています。ですが、外国人エンジニアを採用したからといって、彼ら・彼女らが日本の職場で活躍できるという保証はありません。 外国人労働者にとって日本の職場は、言葉はもちろん文化や常識、慣習やマナーなど、あらゆるものが自国とは異なります。異国の環境に馴染むのは苦労が多く、早々と転職、もしくは帰国してしまう外国人も少なくないようです。 外国人労働者が活躍できるかどうかは、日本企業の受け入れ体制にかかっています。本記事では、外国人労働者向けに企業が取り組むべき社員研修について解説していきます。 外国人労働者向けの研修が必要な理由とは? 外国人労働者を活用する企業が、彼ら・彼女らに向けて研修をおこなうのは、大きく3つの理由があります。 外国人研修をする理由①:日本の常識・マナーを理解してもらうため 日本と海外では、常識もマナーも慣習も大きく異なります。海外では当たり前でも日本ではトラブルの原因になるような振る舞いもありますし、自然に出た行動が誤解を招いてしまうこともあります。 このような問題のほとんどは、「知らなかった」ために起こります。無用なトラブルを避けるには、外国人労働者向けの研修をおこない、日本独特の常識やマナーを理解してもらう必要があります。「違い」を理解することは、外国人労働者が職場に馴染むための第一歩になるのです。 外国人研修をする理由②:コミュニケーションを円滑にするため 外国人労働者の選考においては、日本語力が大きな指標になります。一般的には、N1やN2といった日本語能力試験のレベルで判断されますが、レベルが高いからといって日本人社員と流暢にコミュニケーションがとれるとは限りません。知っている言葉を適切に使いこなせる外国人は、それほど多くないのが現実です。 外国人労働者が日本人社員と円滑にコミュニケーションを図るには、語学面でのサポートが欠かせません。日本語研修などによって継続的に日本語力を磨いていくことでコミュニケーションがスムーズになり、日本人社員との信頼関係が築かれていくはずです。 外国人研修をする理由③:仕事へのモチベーションを高めるため 日本企業で働くことを決めた外国人労働者は、高いモチベーションを持って来日しています。ですが、日本人社員とうまくコミュニケーションがとれなかったりトラブルが続いたりするとストレスを抱えるようになり、モチベーションが下がってしまいます。その結果、早い段階で転職したり帰国したりする外国人労働者も少なくありません。 このような例を最小限にするには、外国人労働者に配慮した研修が必要です。きめ細やかな研修によって職場に馴染む手助けができれば、彼ら・彼女らは高いモチベーションを維持したまま仕事に取り組むことができるはずです。 外国人労働者向けの研修の種類 外国人労働者向けの研修は、大きく以下の3つに分類できます。外国人労働者の要望や不安をヒアリングしながら、必要な研修を手厚くしていくことが重要です。 外国人研修①:異文化理解のための研修 外国人労働者が日本で暮らし、日本で働くうえでは、日本人の考え方や習慣、マナーなどを知る必要があります。異文化理解のための研修では、日本独特の考え方から、日本人のコミュニケーションの特徴、名刺交換や席次などのビジネスマナーまで幅広く学びます。 外国人研修②:日本語研修 日本で働くうえでは日本語を話せることが重要ですし、読み書きをできたほうがコミュニケーションも円滑に進みます。ですが、日本語力に自信のある外国人労働者は多くはいません。言葉の壁を乗り越えて職場や仕事に馴染んでもらうためには、外国人労働者に向けて継続的に日本語研修をおこなうことが重要です。 外国人労働者向けの日本語研修は様々な企業・団体がサービスを展開しており、カリキュラムも充実していますので、外部研修を利用するのがおすすめです。 外国人研修③:企業理解のための研修 外国人労働者には、企業の理念やビジョンを伝えるための研修が必要です。企業理解のための研修は日本人にも必要なものですが、日本人向けの内容を翻訳しただけの研修ではいけません。外国人は日本人とは異なる文化や価値観を持っているため、彼ら・彼女らが理解できるよう、日本人以上に丁寧な研修をおこなう必要があります。 「なぜ、この理念を掲げているのか?」「なぜ、このビジョンを定めたのか?」といった本質的な部分から理解を促すように心がけましょう。自分が働く企業の考え方を知り、自分の仕事がどのように社会に役立つのかを理解することは、異国の地で働くモチベーションに変わるはずです。 日本人社員向けの研修も大切! 外国人労働者を活用する企業では、日本人社員向けの研修も必要になります。特に、初めて外国人を採用する企業では、「外国人とうまくやっていけるだろうか・・・?」「外国人とどう接すればいいのか・・・?」といった不安を感じる日本人社員は多いはずです。このような不安を軽減するためにも、事前に「なぜ、外国人を採用するのか?」といった目的を説明するとともに、必要な研修を実施するようにしましょう。 日本人社員向け研修①:異文化理解のための研修 外国人労働者に日本の文化・慣習を理解してもらうことは重要ですが、それだけでは異文化理解が一方通行になってしまいます。外国人労働者を受け入れる日本人社員も、外国の文化・慣習を学ぶことが大切です。彼ら・彼女らの考え方や宗教・文化・慣習などを知っておくことで、意思疎通の助けになるだけでなく、無用なトラブルを防ぐことができます。 たとえば、日本人は直接的な言葉で伝えることを好まず、遠回しに伝えることを好みますが、この傾向を外国人に理解してもらうのは難しいかもしれません。こういった類の「違い」を埋めるには、日本人社員が外国人に配慮してダイレクトにはっきり物を言うことを心がけるなど、外国人に歩み寄る姿勢も重要です。お互いが歩み寄って理解を深めることで、業務上のパフォーマンスでも相乗効果が生まれるはずです。 日本人社員向け研修②:語学研修(英語研修) 外国人労働者が日本企業で活躍するには、日本語力が欠かせません。そして、彼ら・彼女らの日本語スキル向上の助けになるのが一緒に働く日本人社員の語学力です。 外国人労働者を受け入れる日本人社員が、日本語オンリーのモノリンガルであれば、仕事の指示ひとつするのにも手間取るでしょう。しかし、外国人労働者の母国語を話せるバイリンガルであれば、コミュニケーションが円滑に進むだけでなく、彼ら・彼女らの日本語理解も促進されます。この先、継続的に外国人労働者の採用を進めていく際は、日本人社員向けに語学研修(英語研修)をおこなうことも重要です。 相手の立場に立った最適な研修を 外国人労働者を採用するだけなら簡単ですが、会社に定着して活躍してもらうためには企業側の努力や配慮が欠かせません。まずは事前準備として、どんな研修プログラムが必要なのかを検討することから始めましょう。 研修は入社直後におこなって終わりではありません。外国人労働者の要望や悩みに耳を傾けながら、その都度、最適な研修を提供していく必要があります。大切なのは、今やグローバル・スタンダードになりつつある「おもてなし」の精神。外国人の立場に立ったきめ細やかなサポートを続けていけば、外国人と日本人、双方の強みが融合した組織が生まれるはずです。

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ストーリーテリングで優秀なグローバルIT人材を採用しよう

日本の労働市場は、少子高齢化による労働力の減少が避けられない状況になっており、新たな労働力確保のためにグローバル人材の採用に力を入れる企業が増えています。同時に、従来と同じ採用活動では優秀なグローバル人材を獲得できないと、採用活動の考え方そのものを見直す動きも盛んになっています。 そんななか、近年の採用活動においてホットワードになっているのが「ストーリーテリング」です。本記事では、ストーリーテリングを活用した採用活動・採用面接について解説していきます。 ストーリーテリングとは? ストーリーテリングの意味 ストーリーテリングとは、相手に伝えたいことをストーリー仕立てにすることで、より強く印象づけるコミュニケーション手法のこと。事実やデータを軸にして話すのではなく、具体的なエピソード・出来事をメインにして話すのが特徴です。一般的に、ストーリーテリングには以下のような効果があると言われています。 ストーリーテリングの4つの効果 自然に関心を持ってもらえる 一方的に話を押し付けるのではなく、「話に引き込む」のがストーリーテリングの特徴。相手をストーリーに引き込んで話を展開していくため、強制感がなく、自然な流れで興味を持ってもらえます。 イメージとともに印象に残る 事実やデータだけを話しても、相手は5分で忘れてしまいます。ですが、その事実やデータの裏側にあるもの、たとえば「誰が何をしてどんなことが起きたのか?」「どんなやりがいや苦労があったのか?」といったストーリーを交えて語ることで、イメージとともに印象に残りやすくなります。 共感が生まれる ストーリーテリングによってストーリーに引き込むことで、相手は無意識のうちに「自分に置き換えて」話を受け取るようになります。話を聞いているうちに主人公に感情移入し、自分の経験や価値観などの共通点を発見し、共感を抱きやすくなります。 モチベーションが高まる ストーリーテリングは、企業の入社式や社員総会などのイベントで社員に理念やビジョンを浸透させるために用いられることがあります。これは、ストーリーテリングを駆使することでメッセージ性や説得力が高まり、意欲をかき立てる効果があるからです。ときに、ストーリーテリングは相手の感情を動かし、モチベーションを高めるきっかけになるのです。 グローバル人材の採用にストーリーテリングを 従来、ストーリーテリングは主にプレゼンテーションや営業などの現場で活用されてきた手法ですが、近年では、採用のシーンでもその重要性が注目されています。 採用活動におけるストーリーテリングの目的は、求職者の「興味・関心を引くこと」「共感度を高めること」、そしてその結果として「優秀な人材を獲得すること」です。 特にグローバル人材の採用においては、文化・慣習などバックボーンの違いから日本企業とのマッチングを図るのが難しいと言われますが、ストーリーテリングによって企業理解を促すことで、マッチング率の改善が期待されています。 ストーリーテリングで採用のマッチング率を高める! これまでの会社説明会や面接は、いわば、無機質でドライな情報提供がメインでした。企業の「上っ面」しか伝えられないために、ミスマッチを招いていたのも事実です。 ストーリーテリングを用いることで、より深くにある企業の「本質」を感じ取ってもらうことができます。その結果、グローバル人材に「この会社の考え方に共感できる」「この仕事にチャレンジしたい」と思わせることができればマッチング率も高まるでしょう。 これは逆も然りであり、グローバル人材が「自分がイメージしていた企業像と違う」「雰囲気が合わなそう」などと感じれば、早い段階で辞退することができます。 つまり、ストーリーテリングによって深い情報提供をすることで、応募してくるグローバル人材側も「合う・合わない」の判断がしやすくなり、採用のミスマッチを防ぐことにつながるのです。 ストーリーテリングを取り入れた採用面接の4つのポイント 採用面接にストーリーテリングを取り入れるにあたっては、以下のポイントが重要になってきます。 ポイント①:ストーリーはできるだけシンプルに! ストーリーテリングのネタである「ストーリー」を複雑にしないことが重要。これは、バックボーンが異なるグローバル人材(外国人)に複雑なストーリーを語っても、理解が追いつかないことが多々あるからです。できるだけシンプルなストーリーを用意することで、よりインパクトが増して印象に残りやすくなります。 ポイント②:できるだけ多くのストーリーを用意する! 採用面接では、求職者に合ったストーリーテリングを展開できるのが理想的であり、そのためには複数のストーリーを用意しておくことが重要です。 面接の序盤で、グローバル人材が興味を持っているトピックを見定めます。会社のビジョン、仕事内容、福利厚生、先輩社員など何に関心を持っているのかを把握したうえで、関連したストーリーをチョイスできれば、ストーリーテリングはより効果的なものになるでしょう。 ポイント③:ネタは社内の至るところにある! ストーリーテリングの素材は、社内の至るところにあります。たとえば、既存の外国人社員にヒアリングをして、素顔が垣間見えるストーリーを準備できれば理想的です。 来日してからの苦労話や、日本人社員と一緒に働くうえで心がけていること、ITスキルや語学力を活かして働くやりがいなど、彼ら・彼女らの本音を伝えることができれば、その企業で働くことをより身近に感じてもらえるはずです。 もちろん、採用担当者の経験も立派なストーリーです。採用担当者が求職者を観察しているのと同じように、求職者も採用担当者を観察しています。特にグローバル人材は、採用担当者を通して「日本人ってどんな感じなのか?」を知りたいと思っています。それだけに、採用担当者が自らをさらけ出すことは、グローバル人材の信頼を獲得するうえで非常に重要なことだと言えます。 ポイント④:「最後まで聞きたい」と思えるストーリーを! ストーリーテリングでは、相手をストーリーに引き込んだうえで「最後まで聞きたい」「結末を聞かずには帰れない」といった心象を抱かせることが重要です。 たとえば・・・ ・来日半年ながら日本人社員以上の活躍をしているミャンマー人社員。彼が毎日続けていることとは? ・他社からヘッドハンティングを受けて揺れていたアメリカ人社員が、会社に留まる決断をした理由とは? ・中国人女性社員のひと言で会社のルールが変わった。彼女は一体、何を言ったのか? このように相手の興味をそそるもので、なおかつ、その会社らしさや、その会社の社員らしさがにじみ出るようなストーリーが理想的です。欲を言えば、相手が予想できないような結末があったほうが心を揺さぶられ、より強く印象に残ります。 採用コンテンツにもストーリーテリングが有効 ストーリーテリングは採用面接だけでなく、Webサイトなどの採用コンテンツにおいても効果を発揮します。ともすれば平坦なコンテンツになりがちな会社概要や事業紹介も、ストーリーを意識することでより印象に残るコンテンツになります。 企業の内面を感じ取れる採用コンテンツがあれば、求めるグローバル人材を獲得できる確率も高まります。SNSなども併用して、ストーリーテリングを意識した採用コンテンツを展開していきましょう。 まとめ 採用活動にストーリーテリングを導入すること=採用成功ではありません。求職者の心を掴むには、ストーリーの質にこだわらなければいけませんし、それをうまく語れる人材も必要です。 「企業らしさ」がにじみ出るストーリーを魅力的に語ることができれば、きっと自社に合った優秀なグローバルIT人材を獲得できることでしょう。

外国人雇用(企業向け/日本語)

「適性テスト」で優秀なグローバルIT人材の採用へ

近年では中途採用にも導入する企業が増えてきました適性テスト(適性検査)。ダイバーシティの観点から、グローバル人材向け適性テストの種類や内容もバリエーションが豊富になってきています。そこで、今後ますます導入企業が増加するであろう適性テストの必要性について、基礎的な適性テストの概念や知識からグローバルIT人材向けの具体的なサービス内容まで、詳しく解説していきます。 適性テストを実施する目的とは 適性テストを実施する企業が増えているのはなぜか。そこには様々な理由があります。新卒採用と違って中途採用は募集する職種に必要な経験・知識が明確です。そのため、求める一定の基準を満たしているかどうか、前職とは違う環境で働くことに対する柔軟性があるか、そして特にグローバル人材を採用する上では企業の風土や文化にマッチする人材かどうかを見定める判断材料として、適性テストを実施するケースなどが挙げられます。 適性テストとは 適性テストとは、その応募者が企業や業務に就く上で適性があるのかの判断を目的とする試験です。さまざまな種類の適性テストがあり、その中でも中途採用の際に重要視される「雇用のミスマッチ防止」をはかるテストを導入する企業が多い傾向にあります。市場のグローバル化に伴い、日本語だけではなく、英語、中国語、ベトナム語などから選択できる適性テストも充実しています。 適性テストの実施方式と対策 適性テストの実施方式としては、主にマークシートなどを使用した「筆記テスト」と、PCなどを使用した「Webテスト」があります。もっともポピュラーな適性テストは筆記ですが、ここ最近では利便性などを考慮してWebテストを実施する企業も増えており、ニーズの拡大と共に実施方式も多様化してきました。 筆記テストとWebテストに関しては、それぞれメリット・デメリットがあるので、対策なども視野に入れながら検討しましょう。 筆記テストについて 筆記テストは企業の本社や面接会場で行われるケースがほとんどです。メリットは、実施する場所(会場など)と時間を設定することで、受検者の不正行為を防ぐことができるところです。デメリットは、テストの集計に人手と時間といったコストがかかる点です。 Webテストについて Webテストには、現在3パターンの方法があります。 1つ目はインハウス方式で、企業のオフィス内にて準備されたパソコンを使用して受ける方法です。 2つ目は自宅のパソコンまたはスマートフォンでテストを受けられるWebテスティング方式です。これは、指定された期間内であれば好きな時間にテストを受けることができます。 3つ目はテストセンター方式で、実施する企業が会場とパソコンを準備し、複数の方が同時にテストを行う方法です。Webテストのメリットは、すべての方法に共通して結果の集計・分析が簡単で早いこと。デメリットは、ネット上での不正やカンニングのリスクが高い点です。特に自宅で行うテストには注意が必要です。 適性テストの種類と対策 適性テストの種類は、大きく分けて「能力(学力)検査」と「性格検査」があり、外国人を対象にしたグローバル版を利用することが可能です。一般的には、能力検査と性格検査をトータルで実施するか、性格検査のみ実施する企業が多い傾向にあります。 また、実施する企業ごとにオリジナルのテスト名称を使用しているケースもあり、よく使われているのは「適性診断」「筆記試験」「適性テスト」などが挙げられます。 能力検査と、その対策とは 能力検査は、募集する職種として必須となる知識・経験値(スペック)のチェック、または基礎学力や論理的思考力などを見極めることが目的となります。グローバルIT人材においては、学歴やスキルに依存することなく、実施する企業ごとのビジネスモデルに必要な能力を見ることができる検査を選別することが重要になるでしょう。専門性の高い業界・職種の募集では、オリジナルテストを自ら作成している企業もあります。能力検査の対策としては、制限時間内に全ての問題に回答できているか、もしくはどれだけ多くの問題に取り組めたかを判断材料として捉えることです。もちろん正解率は結果として大切ですが、限られた時間の中で作業を進めるスピードとスケジュール管理といった能力を把握しておくことで、採用後の業務や配属先を決める際の有効な決定要素になります。 性格検査と、その対策とは 性格検査を行う目的は、履歴書や面接だけでは把握できない性格・志向(タイプ)を見極めることにあります。グローバル人材を採用する企業が重視しているのは、性格の特性や異文化に適応できるか、また日本企業で働く目的意識や意欲などが挙げられます。性格検査の対策としては、虚偽の回答を見極めることが最も重要といえます。受検者の中には、質問に対して自分をよく見せるための回答を選択するケースも多く、本来の性格・志向とは違った結果となってしまう場合があります。 昨今の性格検査には、虚偽の回答かどうかをチェックするために、似た問題を散りばめることにより矛盾点を洗い出し、数値やグラフとして集計したり、懸念点をフィードバックする機能があります。そのため、単純に回答結果だけで判断するのではなく、虚偽の可能性があることを念頭に置いた上で日本文化・企業の適合度や異文化への適応力に重視しながら総評するようにしましょう。 適性テスト(適性検査)の名称と内容について 適性テストには、大きく分けて「能力検査」と「性格検査」があるとお伝えしてきましたが、その中でも実にさまざまな種類のテスト名称が存在します。企業によってどのテストを実施するかは、各種適性テストで測ることができる内容によって選ぶ必要があるので、その種類や中身を知ることがとても大切です。そこで、特にグローバル人材の採用に力を入れている企業が導入している適性テストをピックアップしてご紹介します。 GSPI3の特徴 全国でもっとも利用されている適性テストのひとつがSPIです。年間13,200社、202万人の受検者数(2018年度実績)という圧倒的な知名度を誇り、「GSPI3」は英語、韓国語、中国語に対応した外国人採用向けのSPIです。検査内容は国内採用と同一基準での判定が可能で、主に人格や行動のベースとなる性格特性を測定する“性格検査”と、コミュニケーションや思考量、知識・技術習得のベースとなる能力を測定する“基礎能力検査”があります。SPI自体は日本で最初の採用適性テストでもあり、40年以上の歴史と実績をもつ信頼性の高さも魅力です。 参考:SPI3公式サイト|リクルートの適性検査 3E-IP グローバル版の特徴 外国人の採用・選考において、学歴や職歴といった肩書に左右することなく、本当に活躍できる人材を見極めるために開発された適性テストが「3E-IP グローバル版」です。特徴としては受検する外国人自身が得意な言語として、日本語、英語、中国語、ベトナム語から選択する点です。実施方式はWEBテストのみで、性格特性や創造的思考性、キャリアタイプ指向性などが確認できる「性格・価値観テスト」と言語や計算の応用力などを総合的・多面的に捉えることができる「知的能力テスト」の2種類のテストで構成されています。 参考:3Eテスト グローバル版|エンの適性検査3Eテスト CQIの特徴 「CQI」は2019年4月にリリースされた、外国人採用に特化した異文化適応力検査です。日本人にとっては当たり前のことでも外国人にとってはストレスや疑問に感じることがある文化の違いに注目し、採用後のミスマッチや早期離職を防ぐために「カルチャーフィット度(文化適合度)」と「カルチャーアダプテーション力(異文化適応力)」の2つの測定項目から応募者の適性を正確に把握することができます。受検方式はWEBテストのみで、受検時間は約25分と短時間の測定が可能。対応言語は日本語、英語、中国語、韓国語、インドネシア語、ベトナム語と豊富に選択できるところも魅力です。 参考:活躍する外国人を見抜く「外国人向け適性検査」|CQI-異文化適応力検査 WebCABグローバル対応版の特徴 コンピューター職に特化した適性テスト「CAB」のグローバル対応版。WEBテスト方式で自宅での受検が可能です。システムエンジニアやプログラマーとしての職務に関する適性だけではなく、バイタリティーやチームワークなどの9特性を予測することができるので、組織の中で活躍できるグローバルIT人材の見極めに役立つ判断材料となります。対応言語は日本語と英語から選択して受検することができます。 参考:WebCABグローバル対応版|日本エス・エイチ・エルの商品 まとめ IT業界においても深刻な人材不足が続いていますが、グローバル人材はその課題を払拭する突破口になる存在として活躍の場を広げています。外国人採用の実績がない企業は不安も多くあると思いますが、採用するか否かを見極める手段として、面接だけでは知り得ることのできない「人となり」や「文化適応力」などが分かる適性テストは、判断材料として強い味方になってくれるはずです。 応募者がIT分野で培ってきた知識やスキルを企業側がしっかりと把握し、さらに性格や志向を見抜いて雇用のミスマッチを防止するためにも、外国人採用に定評のある適性テストを取り入れてみてはいかがでしょうか。

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グローバルIT人材(外国人)を面接するときのポイント

採用面接は、企業にとって応募者がともに働く仲間としてふさわしい人材なのか、見極めるチャンスです。 さらに現在では、多くの企業においてITスキルを保持している人材を求めています。グローバルIT人材の採用は、同じ言語で似た価値観を持つ日本人の採用に比べ、難易度は遥かに上がります。自社に合うのかを判断しつつ、活躍してくれる人物を見極めるにはどうすれば良いのでしょうか。 今回は、今一度面接官の役割を振り返りつつ、グローバルIT人材を採用する際のポイントを解説します。 あらためて知っておきたい面接官の役割 面接官の役割は、主に以下の3点です。 1.応募者を見極める 面接官に課せられた最大の役割は、応募者が本当に自社にふさわしいのかを判断することにあります。 一部で「面接は嘘つき大会」と揶揄されているように、応募者の中には志望理由や経歴、スキルについて、嘘をついている可能性もあるかもしれません。たとえば、片言でしか話せない外国語を「得意」と言ったり、勉強している段階のスキルを「習得済み」としてアピールする……という嘘が過去の面接では多かったことが明らかになっています。 応募者の嘘は、「面接の場さえ乗り切れれば良い」という心理によるものです。しかし質問を続けていくうちに、齟齬が生じるケースも少なくありません。嘘はその後の信用問題にも大きく関わります。どんな企業の採用活動においても、誠実さは重要な要素です。内容はもちろん、話すトーンについても注意深く耳を傾けましょう。 そもそも、履歴書や職務経歴書だけでは応募者を理解することは不可能です。短い時間の中で応募者本人も自覚していない性格やキャラクターを客観的に見極められるかどうかが、面接官の腕にかかっているともいえます。 2.自社の魅力を伝える 面接は応募者の見極めだけでなく、自社のアピールをするチャンスです。 面接官は応募者からの質問を促す「逆質問」を積極的に行いましょう。研修の内容や活躍している社員の共通点、会社のカルチャーなど応募者からの質問は入社後に関するものが大半です。その際は、応募者が入社後のイメージを具体的に描けるよう回答しましょう。 その一方で、面接官が応募者への対応を間違えれば、自社の信頼損失を招きます。SNSが当たり前になった現代では、「面接官にこんなぞんざいな扱いをされた」、「この企業は応募しない方がいい」といった悪評がただちに拡散される可能性も無視できません。一度「炎上」が発生すれば、謝罪などの対応を行ったとしても、完全に汚名を消去することは困難です。応募者にとって面接官がその企業で最初に関わる存在である以上、「広告塔」としての役割を意識しなければいけません。 3.応募者を採用・入社まで導く 応募者は自社だけでなく、競合他社に応募していることも考えられます。優秀な人材に対し、内定を出したとしても入社してくれるとは限りません。業務や待遇の内容によっては、他社に流れてしまうことでしょう。 だからこそ、自社の魅力を応募者に伝える必要があります。自社のウェブサイトでは知ることができない情報や、実際に働いている社員が抱いている思いは、応募者にとって入社を判断する材料です。複数の企業から内定を獲得した応募者に、「どうしてもこの企業に入社したい!」と思わせるポイントをひとつでも多く印象付けることができれば、優秀な人材を獲得できるはずです。 【具体例付き】面接力を上げるための質問集 採用活動を成功に導くためには、より良い質問を面接の中で行う必要があります。パターン別に、具体的な質問の内容を見てみましょう。 ◆志向性を見極める質問 志向性とは、応募者の人柄や価値観を指しています。採用面接では「働いていく姿勢」として質問を行うことが大半です。適性を判断するうえで欠かせない要素とも言えます。 (例) 「仕事のモチベーションを保つために行っていることはありますか?」 モチベーションを高められる応募者は、積極的に仕事に取り組む傾向にあります。待つのではなく、自分から動くことができるかどうかは重要と言えるでしょう。「前職で成長を実感した瞬間と、その理由をお聞かせください」 成長に関するエピソードは、応募者の働くうえでの姿勢を理解できます。「失敗から挽回するまでの過程」を併せて述べた場合、諦めずに取り組める人物像が見えてくるかもしれません。 ◆コミュニケーション力を把握する質問 どんな仕事でも、たったひとりで最後まで進めるものは滅多にありません。部署や課に配属されれば、チームワークを発揮しながらひとつの目標に向かって業務を進めることを余儀なくされます。 その他にも「相手に対しわかりやすい言葉で物事を説明できるかどうか」、「円滑な人間関係を構築できるか」など、コミュニケーション能力はさまざまなシーンで求められます。 (例) 「1分間で簡単に自己紹介をしていただけますか?」 面接官がアイスブレイクも兼ねて、面接で最初に聞くことが多い質問です。1分という短い時間で自己紹介ができる人は、要点をつかんだ説明が得意な傾向にあります。相手の目を見て、笑顔で自己紹介ができれば、さらに高いコミュニケーション能力が期待できます。「仕事をするうえで苦手な人はどのようなタイプですか?」 あえて苦手な人を聞くことで、応募者のコミュニケーションの傾向が把握できる質問です。たとえば「本音を言ってくれない人」であればオープンなコミュニケーションを、「相手を思いやれない人」であれば思いやりを持ったコミュニケーションを重要視する性格だと言えるでしょう。 また、苦手な人とコミュニケーションを取るうえで大事にしていることを合わせて聞けば、さまざまなタイプの人とコミュニケーションを取れるかどうかもわかります。 ◆ストレス耐性を把握する質問 本人は無自覚でも、働いているうちにストレスを感じているもの。ストレスを感じた時の対処法がある応募者は、上手に発散して健康に働ける人物でもあります。 (例) 「今までで1番大きな挫折と、乗り越えるまでのエピソードをお聞かせください。」 誰であっても、挫折は大きなストレスです。挫折をどのように乗り越えたのか、挫折からどのようなことを学んだのかを聞くことで、ポジティブに転換できる人物なのかを判断できます。「普段、ストレスはどのように発散していますか?」 ストレスの具体的な発散方法の有無は、セルフマネジメントができる人物かどうかを見極めるポイントになります。また、発散方法が趣味だった場合、そこから応募者のキャラクターを探るヒントにもつながるでしょう。 ◆グローバルIT人材(外国人)に対する質問 グローバルIT人材の面接で重要なのは、「なぜこの会社なのか」はもちろん、「なぜ日本で働きたいのか」というポイントにあります。 (例) 「なぜ日本で働こうと決めたのですか?」 グローバルIT人材は、スキルや知識から世界中のどんな企業からも熱望されている存在です。そのため、自分の求めている待遇が別の企業から提示されたり、何かしらの事情があれば母国に帰ってしまうことも十分に考えられます。「まだ母国ではやってみたい分野が一般的でないから」、「妻が日本人で海外への移住が現実的ではないから」といった回答があれば、日本で働く理由が明確にあると言えるでしょう。「IT業界のニュースで気になっているものを教えてください。また、それが今後業界にはどのように関わってくると思いますか?」 日々新たな技術や知識が発展しているITの世界では、情報収集が必須です。常にトレンドを追いかけているのか、さらにそこから業界の動向を考えられる力があるのかを把握し、グローバルIT人材として活躍できる可能性を見極めましょう。 「日本で働いていて辛かったことをお聞かせください」 グローバルIT人材の中には、「日本が好きだから」というシンプルな理由により日本で働くことを希望する人もいるかもしれません。しかし、そんな理由で入社したとしても、理想とのギャップを感じて辞めてしまう可能性も……。 「日本で経験した辛いこと」を聞くと、ストレス耐性とともに、日本社会におけるネガティブな面も知っているかどうかを見極められます。日本へのポジティブな面だけではなく、両方を知っている人物であることを確認しましょう。 「前職でご自身が携わっていたプロジェクトの内容と、そこから学んだことをお聞かせください。」 日本人は面接において自分を謙遜する傾向にありますが、外国人は自分の価値を高く見せようと実績を過大に話すといわれています。応募者の話をそのまま受け取ってしまうと、採用しても思うように成果をあげてくれないかもしれません。 そのため、過去に携わったプロジェクトの具体的な内容ともに、そこから学んだことを聞きましょう。応募者がどこまでプロジェクトを理解していたのか、そしてそこからどのような経験を得たのかを聞くことで本当の能力を確認できます。 また、日本では転職回数が多い応募者に対し、「すぐに辞めてしまうのではないか」というネガティブなイメージを持つことがあります。しかし、外国では転職回数が多いことは「行動力や積極性がある」という評価につながりやすく、プラスとして受け取られます。転職回数に関する認識の違いは、事前に把握しておくと良いでしょう。 面接で避けるべき質問と行動 当然ながら、面接では応募者に敬意を持って接しなければいけません。応募者もまた、たくさんの企業の中から時間をつくって面接の場にやってきている以上、選ぶ側でもあります。印象を悪くする質問や行動を避け、充実した時間となるよう注意しましょう。 ◆面接でのNG質問 緊張して面接に挑む応募者が多いため、アイスブレイクとしてさまざまな話題に触れる面接官もいます。しかし、何気なく聞いた質問が、応募者の人権を侵害したり、差別につながってしまう可能性もあります。 (例) 「結婚や出産の予定はありますか?」 応募者が女性だった場合、ライフイベントによって勤務スタイルの変化を把握しようと質問してしまうかもしれません。しかしこれは「既婚」や「未婚」、「子どもの有無」はステータスや性的嗜好に関する質問とも取れるため、差別につながります。「出身地はどこですか?」 「英語が母国語ですか?」 面接において、応募者の適性や能力に関係がない「国籍」や「母国語」について雇用側が把握しないようにすべきだと考えられています。もしも応募者と共通点があった場合、気さくに話ができるかも……と期待する人もいるかもしれませんが、実はNG。 日本人とは違い、外国人の面接では幅広い人種や国籍の人が集まる可能性があります。もともと海外では、応募者の能力に関係ない事柄を質問することは避けることが望ましいとされています。ハランスメントに厳しい時代だからこそ、ささいな質問で相手を傷つけることは避けましょう。 ◆面接でのNG行動 面接官が面接において心がけたいのは、応募者に対し「聞いている」という姿勢を見せることです。 もしも相手の話が要領を得なかったり、まとまりがないと「それはどういうことですか?」と口を挟みたくなってしまうかもしれません。しかし、相手にとっては「話をちゃんと聞いてくれない」という不信感につながります。どんな話であっても、辛抱強く聞き、次の質問に移るよう気を付けましょう。 ミスマッチを防ぎ、最高の人材を探そう 面接は、お互いに納得して働けるかどうかを見極める重要な時間です。入社してから「こんなはずじゃなかった」と後悔するような結果になれば、全員が傷つくことになってしまうでしょう。 それを防ぐためにも、お互いのことを知る機会となるように意識しましょう。